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ヨナタン・ターさんは、ドイツ代表の守備を担うセンターバックとして知られる選手です。
身長195cm・体重94kgという屈強な体格を武器に、2023-24シーズンにはバイエル・レバークーゼンのブンデスリーガ初の無敗優勝を守備の大黒柱として支え、ブンデスリーガのベストイレブンにも選出されました。
空中戦勝率74%・パス成功率94.4%という驚異のデータが示すように、フィジカルと技術の両面で高いレベルを誇る選手です。
この記事では、ヨナタン・ターさんのプレースタイルや守備の特徴、そしてキャリアの歩みを詳しく解説していきます。
記事のポイント
①:195cmの巨躯と空中戦勝率74%が最大の武器
②:パス精度94.4%でビルドアップにも欠かせない存在
③:レバークーゼンの無敗優勝を支えた守備の大黒柱
④:マイアミから緊急招集されたEURO2016の逸話
ヨナタン・ターのプレースタイルと守備の特徴
- 195cmのプロフィール|守備の砦の基本情報
- 空中戦とデュエル|圧倒的フィジカルの詳細
- ポジショニングセンスと試合の読み方
- パス精度94.4%|ビルドアップへの貢献
- 守備ラインを統率するリーダーシップ
- プレースタイルの弱点と課題
195cmのプロフィール|守備の砦の基本情報
FOCUS on our goals.
🆙 next: #B04KOE 💪🏾 pic.twitter.com/gKiAdyV4XZ— Jonathan Tah (@jonatah) June 16, 2020
ヨナタン・ターさんのプレースタイルを語るうえで、まずは基本的なプロフィールを押さえておきましょう。
選手の基本プロフィール
ヨナタン・ターさんのフルネームはジョナサン・グラオ・ター(Jonathan Glao Tah)で、1996年2月11日にドイツのハンブルクで誕生しました。
父親の出身はアフリカのコートジボワールで、ドイツとアフリカのルーツを持つ国際色豊かな選手です。
身長195cm・体重94kgというフィジカルは、ブンデスリーガでも際立つ大型センターバックです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | ジョナサン・グラオ・ター(Jonathan Glao Tah) |
| 生年月日 | 1996年2月11日 |
| 2026年05月05日現在の年齢 | 30歳 |
| 出身地 | ドイツ・ハンブルク |
| ルーツ | コートジボワール系(父親) |
| 身長・体重 | 195cm / 94kg |
| ポジション | センターバック(CB) |
| 所属クラブ | バイエルン・ミュンヘン(2025-26〜) |
| 代表 | ドイツ代表 |
| 市場価値 | 約4500万ユーロ(Transfermarkt調べ) |
ポジションとプレースタイルの概要
ヨナタン・ターさんのメインポジションはセンターバックで、レバークーゼン時代は主に3バックシステムの中央CBとして守備ラインを統率していました。
特筆すべきは、195cmという長身にもかかわらず、俊敏な動きでハイラインの背後スペースをカバーできる点です。
大型CBに多い「どっしり構えるだけ」のタイプではなく、積極的に前に出てボールを奪いに行く能動的な守備スタイルが特徴です。
また、足元の技術も高く、ビルドアップ時のパスワークでもチームに貢献できる万能型CBとして評価されています。
バイエルン・ミュンヘン移籍後は4バックシステムのCBとして起用されており、新たな環境でも高いパフォーマンスを発揮しています。
年代別成績一覧
ヨナタン・ターさんのシーズン別成績を以下の表でまとめます。
| シーズン | クラブ | 試合数 | ゴール |
|---|---|---|---|
| 2013-14 | ハンブルガーSV | 16 | 0 |
| 2014-15 | フォルトゥナ・デュッセルドルフ(期限付き) | 23 | 0 |
| 2015-16 | バイエル・レバークーゼン | 29 | 0 |
| 2016-17 | バイエル・レバークーゼン | 19 | 1 |
| 2017-18 | バイエル・レバークーゼン | 28 | 0 |
| 2018-19 | バイエル・レバークーゼン | 33 | 3 |
| 2019-20 | バイエル・レバークーゼン | 25 | 0 |
| 2020-21 | バイエル・レバークーゼン | 27 | 1 |
| 2021-22 | バイエル・レバークーゼン | 33 | 2 |
| 2022-23 | バイエル・レバークーゼン | 33 | 1 |
| 2023-24 | バイエル・レバークーゼン | 31 | 4 |
| 2024-25 | バイエル・レバークーゼン | 33 | 3 |
| 2025-26 | バイエルン・ミュンヘン | 24 | 2 |
2023-24シーズンの31試合4ゴールはキャリアベストの数字で、ブンデスリーガのベストイレブンに選出されるほどの圧巻のパフォーマンスでした。
空中戦とデュエル|圧倒的フィジカルの詳細
ヨナタン・ターさんのプレースタイルの核心ともいえるのが、圧倒的なフィジカル能力です。
ここでは、空中戦とデュエルの強さについて詳しく見ていきましょう。
195cmを活かした空中戦の強さ
ヨナタン・ターさんの最大の武器は、195cmという長身を活かした空中戦の強さです。
2023-24シーズンのブンデスリーガでは空中戦の勝率が約74%という驚異的な数字を記録しており、対戦した多くのストライカーを圧倒しています。
この空中戦の強さは単なる身長の高さだけによるものではなく、ヘディングのタイミングを精密に計算する技術と、相手より先にポジションを取る判断力が組み合わさった結果です。
コーナーキックやクロスボールの際には、ペナルティエリア内で圧倒的な制空権を誇り、相手ストライカーに思うようなヘディングシュートを打たせません。
また、攻撃時にはセットプレーで前線に上がり、自らゴールを奪う場面も少なくありません。
2023-24シーズンには4ゴールを決めており、そのうちの複数がヘディングによるものです。
「上背があるだけのCB」では決してなく、空中戦を制するための技術と読みを兼ね備えた、真のエアバトラーとして評価されています。
地上戦でのデュエルの強さ
空中戦の強さと同様に、ヨナタン・ターさんは地上での1対1のデュエルでも高い強度を発揮します。
94kgの体重から生み出されるフィジカルコンタクトの強さは、ブンデスリーガの屈強なストライカーたちに対しても全く当たり負けしないレベルです。
相手がボールを持って突進してきた際には、体を張ったフィジカルバトルでボールを奪い取るだけでなく、ファウルにならないよう体の使い方を巧みにコントロールしています。
また、ボールへの素早いアタックも得意で、相手がトラップした瞬間を狙いボールを奪取するインターセプト型の守備も多用します。
このデュエルの強さがあるからこそ、レバークーゼンでのハイラインディフェンスが機能していたとも言えるでしょう。
大型CBながらカバーリングエリアの広さ
ヨナタン・ターさんのプレースタイルで特に驚かされるのが、195cmという大型選手とは思えないカバーリングの広さです。
通常、大型CBはスピードに欠けるケースが多いのですが、ターさんはハイラインの背後に生まれたスペースを素早く戻ってカバーする走力を備えています。
レバークーゼン時代はシャビ・アロンソ監督の下、非常にラインを高く設定したハイプレスサッカーを実践していましたが、ターさんはその最終ラインのリスク管理を担っていました。
パートナーCBのエドモン・タプソバやルーカス・インカピエが攻撃に絡む際には、その背後をターさんが一人でカバーする場面も見られ、非常に高い機動力と判断力を示しています。
この「大型なのに機動力がある」という特性が、ターさんを現代サッカーに適応した最高クラスのCBたらしめている要因です。
ポジショニングセンスと試合の読み方
フィジカルだけでなく、ヨナタン・ターさんのプレースタイルには高い知性も宿っています。
ポジショニングセンスと試合の読み方は、彼が世界トップクラスのCBとして認められる大きな理由の一つです。
3バックシステムでの中央CBとしての役割
レバークーゼン時代のヨナタン・ターさんは、主に3バックシステムの中央CBとして守備ラインの要を担っていました。
3バックにおける中央CBの役割は、左右のCBをサポートしながら守備全体のバランスを保つことです。
タプソバ(右CB)とインカピエ(左CB)が積極的に前に出てプレスをかける際、ターさんは適切なポジションに留まって彼らの背後のスペースをケアする「ペルヒャー」的な役割を担っていました。
この役割分担が機能したことで、レバークーゼンは2023-24シーズンの無敗優勝を達成できたと言っても過言ではありません。
中央CBとしてラインを統率しつつ、チーム全体のバランスを保つ——その職人技こそ、ターさんのポジショニングセンスの真骨頂です。
相手の動きを先読みするアンティシペーション
ヨナタン・ターさんの守備には、相手の動きを先読みするアンティシペーション(先読み能力)が光ります。
相手FWがパスを受ける前に、その動線を読んでインターセプトを狙う場面は数多く見られます。
これはサッカーIQの高さを示すものであり、試合展開の流れ・相手の癖・パスの方向を瞬時に判断する洗練された能力です。
監督シャビ・アロンソさんも「ターは試合を読む力が抜群で、チームの守備組織を安定させてくれる」と評価しており、その先読み能力の高さを認めています。
守備においては、動いてからでは遅い場面が多くあります。
ターさんはその動く前の一歩目、つまりポジションを取る段階で勝負を決めているのです。
ハイラインを支えるリスク管理
現代のトップクラブが採用するハイラインディフェンスは、リスクとリターンの両方が大きい戦術です。
ラインを高く設定することで相手のプレースペースを圧縮できますが、その分、背後にスペースが生まれやすくなります。
ヨナタン・ターさんはそのリスクを最小化するポジション管理を担い、相手のロングボールへの対応やスルーパスへの対処を的確にこなしてきました。
レバークーゼンがハイプレスサッカーを展開しながら、守備面で高い安定性を保てたのは、ターさんのこのリスク管理能力があったからこそです。
ここ、現代CBに求められる最も重要な能力の一つですよね。
ターさんはその能力を世界トップレベルで持ち合わせている、非常に希少な選手です。
パス精度94.4%|ビルドアップへの貢献
守備専念型のCBとは一線を画す、ヨナタン・ターさんのプレースタイルにおける魅力の一つが、足元の技術と高いパス精度です。
94.4%のパス成功率が示す足元の精度
ヨナタン・ターさんの2023-24シーズン・ブンデスリーガにおけるパス成功率は94.4%という驚異的な数字を記録しました。
さらに注目すべきは、ショートパスに限っての成功率が97%という、リーグトップクラスの数値を叩き出していることです。
これだけの精度を持つCBは世界的に見ても非常に珍しく、ターさんがレバークーゼンのビルドアップに不可欠な存在であったことを示しています。
パスを出す際の判断が速く、受け手が次の動作に入りやすい「タイミングの良いパス」を出せることも、彼の足元技術の特徴の一つです。
ショートパスとロングフィードの使い分け
ヨナタン・ターさんのパスワークは、ショートパスだけにとどまりません。
相手のプレスを回避するために、ロングフィードで一気に前線へ展開する判断力も持ち合わせています。
後方からのロングパスは、相手のプレスラインを一発で無力化できる有効な手段です。
ターさんはその判断を的確に行い、「ここはショート」「ここはロング」を使い分けることでチームの攻撃の起点となっています。
バイエルン・ミュンヘン移籍後も、このビルドアップ参加の能力は遺憾なく発揮されており、新チームのパスサッカーにスムーズに適応しています。
セットプレーからの攻撃参加と得点力
ヨナタン・ターさんはセットプレー時に前線に上がり、コーナーキックやFKから直接ゴールに絡む場面も多くあります。
2023-24シーズンの4ゴールはキャリアハイですが、これはターさんの得点力だけでなく、セットプレーでのポジション取りの巧さが表れた結果です。
ゴール前での動き出しのタイミング、相手DFとの駆け引き、そして195cmの長身を活かしたヘディングの精度——これらが組み合わさることで、ターさんはセットプレーの得点源としても機能しています。
守備の選手でありながら、攻撃面でもチームに貢献できる——このオールラウンドな能力が、ターさんの市場価値を高め続けている要因です。
守備ラインを統率するリーダーシップ
ヨナタン・ターさんのプレースタイルを語るとき、リーダーシップと統率力を抜きにすることはできません。
フィジカルと技術に加え、精神的な強さがターさんを一流のCBへと引き上げています。
声でラインを動かす統率力
ヨナタン・ターさんは試合中、常に声でチームメイトに指示を送り続けます。
「上がれ」「戻れ」「スライドしろ」といったディフェンスラインへの指示を的確に出し、守備組織全体が有機的に連動するよう統率しています。
この声によるコミュニケーション能力は、プロ選手の間でも特別な才能とされており、単に上手いだけでなく「チームを機能させる力」を持つ選手の証です。
レバークーゼンで10年間プレーする中で培われた経験と信頼関係が、この統率力の土台になっています。
特に若い選手が多かったレバークーゼンでは、ターさんのリーダーシップがチームの精神的な支柱となっていたと言われています。
シャビ・アロンソ監督からの高評価
2022-23シーズンからレバークーゼンを率いたシャビ・アロンソ監督は、ヨナタン・ターさんを「チームの中心的存在」として高く評価しています。
アロンソ監督が理想とするポゼッションとプレスを組み合わせたサッカーを実現するには、守備の要として信頼できるCBが必要でした。
その役割を見事に果たしたのが、ヨナタン・ターさんです。
アロンソ監督はターさんを「戦術的な理解度が非常に高く、ピッチ上で私の代わりに考えてくれる選手」と表現しており、監督との信頼関係がチームの成功に直結していたことがわかります。
このような指揮官からの信頼は、ターさんのリーダーシップと知性の高さを裏付けるものと言えるでしょう。
大舞台でのメンタルの強さ
ヨナタン・ターさんはUEFAチャンピオンズリーグや国際大会という大舞台でも、メンタルの揺れを見せずに安定したパフォーマンスを発揮します。
難しい状況下でも焦らず冷静に守備を処理する能力は、若手選手のころから際立っていました。
特に、2016年にマイアミのバカンスから急遽呼び戻されてEURO2016に参加した際も、動揺することなく準備を整えたとされています。
「プレッシャーに強い選手」というのは簡単に言えますが、それを実際にビッグゲームで証明してきたのがヨナタン・ターさんです。
2023-24シーズンのCLでも、バルセロナなどの強豪クラブ相手に堂々とした守備を見せ、世界中のサッカーファンに名前を知らしめました。
プレースタイルの弱点と課題
完璧に思えるヨナタン・ターさんのプレースタイルですが、もちろん課題がないわけではありません。
ここでは弱点と呼ばれる部分を正直に見ていきます。
対スピードスターへの対応
ヨナタン・ターさんが苦手とするシーンとして挙げられるのが、超高速ストライカーとの1対1です。
195cmという体格は空中戦に有利ですが、瞬間的なターンや加速では軽量な選手に比べてやや遅れが生じることがあります。
カウンター局面で、スペースを一気に突いてくるスプリンタータイプのFWに背後を取られかけた場面は、過去にもいくつか見られました。
ただし、ターさん自身もこの弱点を自覚しており、ポジショニングで距離を保つ・パートナーとの連携でカバーするといった対策を講じています。
完全な弱点というよりも、「他の部分が圧倒的に強いため相対的に弱く見える」という側面もあります。
過去の失点場面から見える改善点
レバークーゼン在籍中、ターさんが絡んだ失点には、マークがずれたセットプレー失点や、カウンター局面でのカバーリングが間に合わなかったケースがありました。
無敗優勝を達成したとはいえ、リーグ戦では複数の失点もあり、ターさん個人にも反省点があるシーンは存在します。
チームとしての連携が崩れた際、中央CBが最後の砦となる場面でのプレー選択——この部分は、キャリアを通じて磨き続けている課題です。
ただし、このような課題を持ちながらもリーグベストイレブンに選ばれるほどの全体的な高パフォーマンスは、ターさんの実力の高さを証明しています。
バイエルンでの新システムへの適応
2025-26シーズンからバイエルン・ミュンヘンに移籍したターさんは、レバークーゼンとは異なる戦術システムへの適応という新たな課題に直面しています。
バイエルンでは4バックを基本とするシステムが多く、3バック中央として機能していたターさんの役割が変化しています。
しかし、2025-26シーズンの24試合2ゴールという数字が示すように、新システムへの適応は順調に進んでいます。
ターさんの高いサッカーIQとフィジカル能力は、どのようなシステムにも対応できる汎用性を持っており、バイエルンでの長期的な活躍が期待されています。
ヨナタン・ターのプレースタイルと歩み
- ハンブルガーSVでの青春時代
- レバークーゼン移籍と守備リーダーへの成長
- 歴史的無敗優勝で魅せた真価
- マイアミバカンスからのEURO緊急招集
- ドイツ代表での役割とEURO 2024
- バイエルン移籍と新たなステージ
ハンブルガーSVでの青春時代
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— Jonathan Tah (@jonatah) March 4, 2020
ヨナタン・ターさんのプレースタイルは、ハンブルクという地で少年時代から磨かれてきました。
ここでは、キャリアの原点となるハンブルク時代を振り返ります。
ハンブルク出身、ユース時代の原点
ヨナタン・ターさんが育ったのは、ドイツ北部の港湾都市ハンブルクです。
サッカーキャリアはアルトナ93という地元クラブのユースからスタートし、2000年から2009年まで在籍しました。
その後、SCコンコルディア・ハンブルクを経て、2009年8月にドイツの名門クラブ・ハンブルガーSVのユースに加入しました。
HSVのユースでは長身と身体能力の高さで頭角を現し、すぐに同年代の選手の中で際立つ存在となりました。
ハンブルクという港町の気質——粘り強く、真面目に働く——がターさんのプレースタイルにも影響を与えていると言われています。
HSVトップチームデビューの経緯
ユース時代の活躍が認められ、ヨナタン・ターさんは2013年にハンブルガーSVのトップチームに昇格しました。
プロデビューを果たした2013-14シーズンは16試合に出場し、まずまずの実績を残しました。
当時まだ17〜18歳だったターさんにとって、ドイツ・ブンデスリーガの舞台は非常に刺激的であり、多くのことを学ぶ貴重な経験となりました。
しかし、HSVではレギュラーポジションを完全には確立できず、より実戦経験を積める環境を求めて次のステップへと進むことになります。
フォルトゥナ・デュッセルドルフへの武者修行
2014-15シーズン、ヨナタン・ターさんはフォルトゥナ・デュッセルドルフへ期限付き移籍を決断しました。
デュッセルドルフは当時2部リーグに所属していましたが、ターさんにとっては23試合にスタメン出場できる実戦の場を提供してくれる環境でした。
この1年間の経験は非常に価値のあるもので、2部リーグながらも安定したパフォーマンスを見せたことで、ブンデスリーガ1部のクラブからの注目を集めるきっかけとなりました。
武者修行を終えたターさんが次に選んだのが、バイエル・レバークーゼンです。
この選択が、彼のキャリアを大きく変える決断となりました。
レバークーゼン移籍と守備リーダーへの成長
ヨナタン・ターさんのプレースタイルが大きく開花したのは、バイエル・レバークーゼンに移籍してからです。
10年間の在籍は、ターさんを「ローカルな逸材」から「欧州トップレベルのCB」へと変貌させました。
2015年移籍の背景と750万ユーロの評価
2015年夏、ヨナタン・ターさんはバイエル・レバークーゼンと5年契約を締結しました。
移籍金は推定750万ユーロで、当時19歳の若手CBにとっては高い評価と言えます。
レバークーゼンはブンデスリーガの常連上位クラブであり、欧州カップ戦にも定期的に出場する名門です。
このクラブを選んだことで、ターさんはより高いレベルの経験を積む環境を手に入れました。
加入1年目の2015-16シーズンからリーグ戦29試合に出場し、即戦力として機能したことで、レバークーゼンの信頼を素早く獲得しています。
レバークーゼンでの段階的な成長プロセス
ヨナタン・ターさんのレバークーゼン時代は、年々確実に成長していった軌跡です。
2018-19シーズンには初めてリーグ戦33試合フル出場を達成し、守備の柱としての地位を確立しました。
その後も安定してシーズン25〜33試合に出場し続け、ケガに強いタフなCBとして知られるようになりました。
様々な監督のもとでプレーする中でも常にレギュラーポジションを守り続けたことは、ターさんの適応力の高さを示しています。
この継続性こそが、10年間にわたるレバークーゼンでの成長の証です。
クラブへの貢献と300試合突破の偉業
ヨナタン・ターさんはレバークーゼン在籍中にリーグ戦通算300試合以上に出場するという偉業を達成しました。
1つのクラブでこれだけ多くの試合に出場し続けることは、選手としての高い信頼性とプロフェッショナリズムの証です。
レバークーゼンのサポーターからも絶大な人気を誇り、「ターがいなければレバークーゼンではない」とまで言われるほどの存在感を示しました。
2024-25シーズンも33試合3ゴールを記録し、最後まで高いパフォーマンスを発揮してからクラブを去ったことで、伝説的な選手として語り継がれています。
歴史的無敗優勝で魅せた真価
ヨナタン・ターさんのキャリアにおける最大のハイライトは、2023-24シーズンのブンデスリーガ無敗優勝への貢献です。
ドイツ史上初の無敗優勝という歴史的偉業において、ターさんは守備の大黒柱として輝きました。
2023-24シーズンの奇跡的な無敗記録
2023-24シーズン、バイエル・レバークーゼンはシャビ・アロンソ監督のもと、ブンデスリーガ34試合を無敗(28勝6分)で優勝しました。
この成績はドイツサッカー史上初の偉業であり、同時に欧州主要リーグにおいても稀有な記録として歴史に刻まれました。
ヨナタン・ターさんはこのシーズン31試合に出場し4ゴールを記録、攻守両面でチームに貢献しました。
特に守備面では、相手に隙を見せない安定したパフォーマンスで最終ラインを統率し、無敗優勝の立役者の一人として名を残しました。
このシーズンのターさんは「キャリアのピーク」とも評されており、30代間近にして最高のパフォーマンスを発揮した充実のシーズンでした。
タプソバとの鉄壁CBコンビ
2023-24シーズンのレバークーゼン守備陣で特に注目されたのが、ヨナタン・ターさんとエドモン・タプソバさんのCBコンビです。
タプソバさんは積極的に前に出るインテンシティの高い守備が得意で、ターさんはその背後をカバーするというバランスの良い役割分担が確立されました。
GKルーカス・フラデツキーさんとの3人の連携が機能し、レバークーゼンは無敗優勝シーズンにブンデスリーガ最少失点クラスの成績を収めました。
異なる特性を持つ2人のCBが互いを補完し合うこのコンビは、欧州屈指の守備ラインとして高く評価されました。
ブンデスリーガ ベストイレブン選出の理由
2023-24シーズンの活躍により、ヨナタン・ターさんはブンデスリーガのチーム・オブ・ザ・シーズン(ベストイレブン)に選出されました。
空中戦勝率74%・パス成功率94.4%・4ゴールというデータはいずれもCBとして傑出した数字であり、統計的にも最優秀クラスであることが証明されています。
守備の安定感だけでなく、ビルドアップへの貢献・セットプレーの得点力・チームの統率力という多面的な評価がベストイレブン選出につながりました。
このベストイレブン選出は、ターさんがブンデスリーガで最高レベルのCBであることを公式に認められた瞬間でもあります。
マイアミバカンスからのEURO緊急招集
ヨナタン・ターさんのキャリアには、映画のようなエピソードが存在します。
それが2016年夏のEURO緊急招集の逸話です。
リュディガーの大怪我が生んだドラマ
2016年夏、UEFA EURO 2016がフランスで開幕する直前、ドイツ代表のCBアントニオ・リュディガーさんが大怪我を負いました。
開幕直前という緊迫した状況で代替選手を急遽探すことになった当時のヨアヒム・レーヴ監督は、ターさんに目をつけました。
ターさんはドイツU-21代表に選出されており、才能と実力は評価されていましたが、まだA代表の経験は皆無でした。
それにもかかわらず、レーヴ監督は「ターならできる」と判断し、電話で緊急招集を通達したのです。
マイアミから帰国という超展開
緊急招集の連絡を受けたとき、ヨナタン・ターさんはアメリカ・フロリダ州マイアミで優雅なバカンスを楽しんでいました。
ビーチサイドでリラックスしていたところへ突然の電話——「君をEUROに連れて行く」というレーヴ監督の言葉は、まさに青天の霹靂でした。
ターさんは大慌てで荷物をまとめ、マイアミからヨーロッパへととんぼ返り。
バカンスを楽しんでいた翌日には国際大会のメンバーとして合流するという、まるで映画のような展開でEURO2016に参加することになりました。
この「マイアミからEURO」エピソードは、ターさんを語る際に必ず出てくる有名な逸話として、サッカーファンの間に広く知られています。
EURO 2016での貴重な経験
EURO 2016に参加したヨナタン・ターさんですが、実際の出場機会は限られていました。
ドイツ代表は準決勝まで勝ち進みましたが、ターさんはあくまで緊急招集の補充選手という立場であり、試合への出場はかないませんでした。
しかしながら、この経験はターさんにとって非常に価値のあるものでした。
世界トップレベルの選手たちの練習・準備・試合前の雰囲気を肌で感じる機会を得たことで、自身のレベルアップへの強いモチベーションとなりました。
この経験がのちのA代表定着への糧となったことは間違いありません。
ドイツ代表での役割とEURO 2024
ヨナタン・ターさんは現在、ドイツ代表の守備の中心選手として不可欠な存在となっています。
その歩みを代表デビューから現在まで追っていきましょう。
A代表初招集からレギュラー定着まで
ヨナタン・ターさんのドイツA代表初招集は2016年のことです。
デビュー戦はイングランドとの親善試合で、後半から交代出場しました。
その後もU21・A代表を行き来しながら経験を積みましたが、2018年・2022年のワールドカップでは残念ながらメンバー選外となりました。
しかし2023年9月ごろから代表の主力として完全に定着し、以降は欠かせない存在となっています。
長い回り道を経てつかんだレギュラーポジションだけに、その価値と意味はターさん本人にとっても格別なものがあるでしょう。
EURO 2024でのパフォーマンス
2024年夏、地元ドイツで開催されたUEFA EURO 2024において、ヨナタン・ターさんはドイツ代表のレギュラーCBとして全試合に出場しました。
地元開催という大きなプレッシャーの中、ターさんは安定したパフォーマンスで守備ラインを統率し続けました。
EURO 2024のドイツ代表守備陣は大会屈指の堅固さを誇り、ターさんの貢献は高く評価されました。
ドイツは準々決勝でスペインに惜敗しましたが、ターさん個人としては世界のトップレベルで十分に戦えることを証明した大会となりました。
ドイツ代表における存在感と今後
EURO 2024後もヨナタン・ターさんはドイツ代表の主力として招集され続けています。
2026年のFIFAワールドカップに向けて、ターさんはドイツ守備陣の中心として期待されています。
バイエルン・ミュンヘンというビッグクラブでの経験を積みながら、代表でのさらなる活躍を目指すターさんのプレースタイルは、今後も進化し続けるでしょう。
「30代でも世界最高水準のCBとして輝き続ける」——ヨナタン・ターさんの挑戦は、まだまだ続きます。
バイエルン移籍と新たなステージ
2025年夏、ヨナタン・ターさんは10年間を過ごしたバイエル・レバークーゼンを離れ、バイエルン・ミュンヘンへフリー移籍しました。
ドイツサッカー最大のクラブへの移籍は、ターさんのキャリアの新たな章の始まりです。
フリー移籍でバイエルンへ加入した経緯
レバークーゼンとの契約満了後、ヨナタン・ターさんはフリーエージェントとして複数のクラブから注目を集めました。
その中からドイツ最強クラブのバイエルン・ミュンヘンを選んだのは、さらなる高みへの挑戦と、ドイツ代表での活動を考えた上での最善の選択でした。
フリー移籍ということで移籍金は発生しませんでしたが、ターさんが受け取る推定年俸はレバークーゼン時代を大きく上回るとされています。
バイエルンにとっても、実績十分でピークにある30歳のCBを移籍金なしで獲得できたことは大きなメリットでした。
バイエルンでのシステムと新たな役割
バイエルン・ミュンヘンでの役割はレバークーゼン時代とは異なります。
レバークーゼンでは3バック中央が主戦場でしたが、バイエルンでは基本的に4バックのCBとして起用されています。
システムの変化はあるものの、ターさんの守備センスとビルドアップ能力はどのシステムでも発揮できる汎用性の高い資質です。
新チームのパスサッカーにも素早く適応し、バイエルンの戦術的な要求を高いレベルで満たしています。
ミン・ジェ、キム・キムミンジェさんやマテイス・デ・リフトさんとのCBコンビを形成しながら、バイエルンの守備をさらに強固なものにしています。
2025-26シーズンの活躍と今後の展望
2025-26シーズンのバイエルン・ミュンヘンでヨナタン・ターさんは24試合2ゴールを記録し(2026年4月時点)、新チームでも即戦力として機能しています。
バイエルンはブンデスリーガ・UEFAチャンピオンズリーグと複数の戦線で戦う超ビッグクラブです。
そのような環境でも安定したパフォーマンスを発揮できていることは、ターさんの実力と適応力の高さの証明です。
今後も2026年ワールドカップ・ドイツ開催という目標に向けて、ターさんはバイエルンでの経験を糧に進化し続けることでしょう。
ドイツ守備の未来を担う存在として、ヨナタン・ターさんの活躍から目が離せません。
ヨナタン・ターのプレースタイルの総まとめ
- 本名はジョナサン・グラオ・ターでコートジボワール系
- 1996年2月11日生まれのハンブルク出身CB
- 身長195cm・体重94kgの大型センターバック
- 空中戦勝率約74%はブンデスリーガ屈指の数字
- パス成功率94.4%・ショートパス97%を誇る足元の精度
- レバークーゼン在籍10年で300試合以上出場した功労者
- 2023-24シーズンの無敗優勝を守備の要として支えた
- ブンデスリーガ・ベストイレブンに選出された実力者
- シャビ・アロンソ監督に「チームの中心的存在」と評価された
- マイアミのバカンスからEURO2016に緊急招集された逸話を持つ
- ドイツA代表デビューは2016年・イングランド親善試合
- EURO 2024でレギュラーとして全試合に出場した
- 2025年夏にフリー移籍でバイエルン・ミュンヘンへ加入
- 弱点は超高速FWとの1対1だがポジショニングでカバーする
- 2026年FIFAワールドカップでのさらなる活躍が期待される
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