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ペドリさんのプレースタイルについて、なぜあれほど相手をかわせるのか、どうしてパスが通るのか気になっている方は多いはずです。
本名ペドロ・ゴンサレス・ロペスさんは、スペイン・カナリア諸島出身のFCバルセロナとスペイン代表の主力ミッドフィールダー。わずか16歳でプロデビューを果たし、翌年にはバルセロナへ移籍。10代にして欧州最高の若手選手と評される異例の成長を遂げました。
この記事では、ペドリさんのプレースタイルを戦術的な視点から徹底的に分析します。ラストパスの技術、プレス回避能力、守備での貢献度、そしてイニエスタとの共通点まで、ファンならずとも「なるほど」と頷けるポイントを丁寧に整理しています。
記事のポイント
①:ペドリさんのプレースタイルは戦術的柔軟性と高精度パスが最大の武器
②:プレッシャー下でのパス成功率は87.9%でラ・リーガトップクラス
③:2024-25シーズンは欧州5大リーグでボールリカバリー161回(最多)を記録
④:ゴールデンボーイ賞受賞でイニエスタと並ぶバルサの至宝として評価
ペドリのプレースタイル|バルサ中盤を支配する技術と守備力
- ペドリのプレースタイルの核心|戦術的柔軟性とポジション感覚
- 決定的なラストパスとノールック技術
- プレス回避能力|重心を読む天才的な判断力
- 知的かつ戦術的な守備対応
- ゲームメイク能力|試合の脈拍を操る名手
- イニエスタとの比較|受け継がれるバルサの魂
ペドリのプレースタイルの核心|戦術的柔軟性とポジション感覚
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ペドリさんのプレースタイルを語るうえで最初に押さえておきたいのが、その戦術的柔軟性の高さです。
バルセロナでもスペイン代表でも、ペドリさんは中盤のあらゆるポジションをこなすユーティリティ性を持ちます。4-3-3のインサイドハーフ、4-2-3-1のダブルピボットの一角、トップ下と、試合の状況に応じてポジションが変わっても、それぞれで必要とされるプレーを最適なタイミングで実行できる選手です。
プロフィール|ペドリの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | ペドロ・ゴンサレス・ロペス |
| 生年月日 | 2002年11月25日 |
| 2026年04月18日現在の年齢 | 23歳 |
| 出身地 | スペイン・カナリア諸島グラン・カナリア島 |
| 身長 / 体重 | 175cm / 68kg |
| ポジション | ミッドフィールダー(インサイドハーフ・トップ下) |
| 利き足 | 左足 |
| 所属クラブ | FCバルセロナ(2020年〜) |
| 代表 | スペイン代表 |
ポジショニングセンスが生む支配力
ペドリさんの最大の特徴のひとつが、ボールを受けやすい位置への的確なポジショニングです。
試合中、ペドリさんは常に「次にボールが来る場所」を先読みして動いているように見えます。これは単純な予測ではなく、相手選手の重心・視線・チームの陣形を瞬時に計算した結果です。狭いスペースでプレッシャーを受けても動じず、むしろそのプレッシャーを逆手に取るような判断ができる選手です。
中盤で数的優位の三角形を自ら作り出す動きは、バルセロナ特有のポジショナルプレーに完璧に適合しています。単にボールをもらいに行くのではなく、「自分が動くことでチームメイトをフリーにする」という発想があり、このオフ・ザ・ボールの動きこそがペドリさんをただのMFではなくゲームチェンジャーにしています。
両足を使いこなす万能さ
ペドリさんは左足が利き足ですが、右足のコントロールも高水準です。
プレッシャーの中でも両足を自然に使い分けるため、相手守備陣がプレスのコースを読みにくいという大きなアドバンテージがあります。しかもその多くがワンタッチ、もしくはツータッチ以内での解放となり、テンポを落とさずに攻撃を組み立てる技術は世界最高水準です。
元々は左ウィングの位置からキャリアをスタートさせましたが、バルセロナでの経験を通じて中盤全域をカバーできる選手に成長しました。このポジション適応力の高さがバルセロナの戦術的な幅を広げていることは間違いありません。
成績推移
| シーズン | クラブ | 出場試合 | 成績 |
|---|---|---|---|
| 2019/20 | UDラス・パルマス | 36試合 | 4G・7A |
| 2020/21 | FCバルセロナ | 37試合 | 3G・3A |
| 2021/22 | FCバルセロナ | 12試合 | 3G・1A |
| 2022/23 | FCバルセロナ | 26試合 | 6G・1A |
| 2023/24 | FCバルセロナ | 24試合 | 4G・2A |
| 2024/25 | FCバルセロナ | 36試合 | 4G・5A |
決定的なラストパスとノールック技術
ペドリさんのプレースタイルで最も印象的な要素のひとつが、ラストパスの質とノールックパスの技術です。
ここ、バルセロナファン以外でも一度見たら忘れられないプレーですよね。相手を見ていないのにピンポイントで通るパス、倒れながら出すパス——なぜそれが可能なのか、戦術的な観点から分解してみましょう。
ライン間からのスルーパス
ペドリさんのパスで特に際立つのが、「ライン間」から繰り出すスルーパスです。
中間ポジション(相手MFとDFの間)でボールを受けてから、一瞬の間に背後を刺すパスを出します。このスルーパスにはわずかな角度の「曲線」が与えられており、GKとDFの間に落とす精密さが特徴です。相手CBとSBの「チャネル」を狙う傾向が強く、CFの動き出しとシンクロさせる能力の高さは多くの専門家が評価するポイントです。
密集地帯に誘い込んでから、相手の視野の外にいる逆サイドの選手に精度高く展開するパスも得意です。サイドに張るウィングやSBにピンポイントで浮き球を通す技術は、ペドリさんならではのものです。
ノールック&トリックパス
ペドリさんは視線とは逆方向にパスを出す能力に長けており、相手DFにプレーを予測されにくいです。
ノールックで味方の足元かスペースへ。足裏やインサイドでわずかに角度を変え、受け手の走るコースを「導く」ように出します。この技術は単純に「見ていない方向に出す」のではなく、「相手に読ませないために意図的に視線を外す」という高度な駆け引きです。
2023年のセビージャ戦でのゴールなど、ペドリさんのロングシュートを含む得点シーンでもこうした駆け引きが活かされることがあります。試合中に「次に何をするか」を相手に悟られないための身体の使い方が、ペドリさんのプレースタイルの核心といっていいでしょう。
1タッチで崩すテンポチェンジ
最終局面での1タッチパスは、ペドリさんのクイックネスと状況判断の象徴です。
タメを作った後、急にテンポを上げてフィニッシャーへ流す1タッチの動作は、守備側の予測をことごとく外します。特に狭い局面でのダイレクトコンビネーション(ワンツーなど)は、バルセロナ特有のティキタカ文化の継承を感じさせます。ペドリさんが受け手となるときも、出し手となるときも、常にテンポのコントロールが巧みです。
「相手の逆重心を突くパス」という表現がぴったりで、ディフェンダーが一歩でも逆を踏んだ瞬間にパスを通す感覚は、同じバルセロナ出身のイニエスタさんを彷彿とさせるものがあります。「人を動かしてスペースを創る」という発想が、ペドリさんのパスに一貫して流れているのです。
プレス回避能力|重心を読む天才的な判断力
ペドリさんがここまで世界的な評価を得る理由のひとつに、プレス回避能力の高さがあります。
相手が複数人で囲いに来る局面でも、慌てず、むしろ一歩待って相手の「重心の揺れ」を誘い出す冷静さ。2023/24シーズンのラ・リーガにおいて、ペドリさんは「プレッシャー下でのパス成功率」が87.9%を記録(StatsBomb調べ)という驚異的な数値を残しています。
プレッシャーの「重心」を読む目
ペドリさんのプレス回避で圧巻なのは、相手が前がかりに寄せてきた瞬間、その「傾き」を逆手に取る選択です。
相手が複数人で囲いに来る状況でも慌てず、むしろ一歩待って重心の揺れを誘い出す。そして守備側の「勢い」を利用し、自分の静かな一歩で守備網を空転させてしまいます。これは身体能力による突破ではなく、知性と観察力によるプレス回避です。
175cm・68kgという体格は、プレミアリーグの屈強なフィジカル型MFと比べると小柄です。しかしペドリさんは身体能力での解決をほとんど必要としません。相手が動く前に「どこへ動くべきか」を計算し終えているからです。
「味方を逃がす」脱圧アクション
単に自分が回避するだけでなく、ペドリさんは周囲の選手を「逃がす」ためにプレスを引きつける動きも多用します。
相手のプレスラインを自分に意識させてから、ワンタッチで逆サイドへ展開。特にSBやインサイドハーフとの近距離三角形を意図的に作り、数的優位を自ら構築して抜け道を作ります。周囲を活かすために自分がプレスを「吸収する」という発想は、単なる自己プレーにとどまらないゲームインテリジェンスの高さを示しています。
「プレス回避後の前進パス成功率」ではラ・リーガ2位の数値を叩き出しており、ただ耐えるのではなく前進に転じる能力の高さも際立っています。ここ、ただ逃げるだけじゃないんですよね。
レアル・マドリードに不合格だったペドリの逆襲
ペドリさんは若い頃、レアル・マドリードのトライアルを受けました。
しかし「プレースピードが遅い」「体格的に不利」という理由で不合格にされてしまいます。当時の彼はすでに空間認知能力やポジショニングのセンスに秀でており、周囲の指導者たちは「いつか評価される」と確信していたといいます。
その後バルセロナで世界最高水準のMFに成長し、今やレアル・マドリードにとっては最大の「失った逸材」となっています。プレース スピードと体格で評価するスカウトを完全に裏切るかたちで、技術と知性で世界のトップに立ったペドリさんのキャリアは、サッカーの本質を問いかける物語です。
知的かつ戦術的な守備対応
ペドリさんのプレースタイルは攻撃だけではありません。守備での貢献度も世界トップクラスです。
2024-25シーズン、統計サイト「WhoScored」によると、ペドリさんは欧州5大リーグで最多となる161回のボールリカバリーを記録。チェルシーのカイセドさん(159回)やRCランスのトマソンさん(158回)らを上回り、攻撃的MFとは思えない守備貢献度の高さを示しています。
突出したボール回収能力の背景
多くのサッカーファンはペドリさんを「攻撃的なパサー」と捉えていますが、専門家の間では守備能力への評価が非常に高いです。
欧州サッカー解説者のマイケル・コックスさん(The Athletic)は、ペドリさんについて「彼は守備時にボールの動きだけでなく、相手選手の身体の向きや意図を読み取り、数手先を見据えたポジショニングを取る」と語っています。ボール奪取に向かうタイミングが絶妙で、無駄な動きがないのが特徴です。
2024-25シーズンは52.87%の地上戦勝率を記録しており、これはカゼミーロさんやズビメンディさんを上回るデータです。守備的ミッドフィールダーに匹敵する数字を、攻撃的な役割を担いながら残しているのですから驚きです。
インテンシティとデュエル能力
ペドリさんはフィジカルに恵まれているとは言い難いですが、身体の入れ方や接触のタイミングが非常に巧みです。
バルセロナの内部分析でも強調されているのが、ペドリさんのデュエル時の「踏み込みの鋭さ」です。相手が重心を移す瞬間を見計らって身体を入れるため、見た目以上に高い確率でボールを奪います。
フィジカルのパワーで当たりに行くタイプではないため、審判からのカードも少なく、クリーンな守備スタイルを維持しています。これはケガのリスクを最小化する賢いプレー選択でもあり、高い出場率を維持するための合理的な戦略ともいえます。
フリック監督の守備評価
ハンジ・フリック監督は守備的なアプローチを好む指揮官として知られています。
そのフリックさんがペドリさんについてインタビューでこう述べています。「ペドリの守備は見えにくいが、最も重要だ。彼が数メートルずれるだけで、ボールの回収位置も、次の攻撃の質も大きく変わる」と。
フリック体制下のバルセロナは、中央寄りのミッドブロックからポジショナルプレーで相手を誘導し、インターセプトから即座にショートカウンターを狙う戦術を採用しています。この戦術において、ペドリさんの位置取りと守備感覚は不可欠です。2024-25シーズンの好調なバルセロナを語るうえで、ペドリさんの守備貢献は外せないポイントです。
ゲームメイク能力|試合の脈拍を操る名手
欧州戦術専門誌『Total Football Analysis』はペドリさんのゲームメイクを「試合の”脈拍”を操るプレーメーカー」と評しています。
この表現、本当にピッタリだと思いませんか?ペドリさんがいると試合のリズムが変わる——そう感じるのはバルセロナファンだけではないはずです。
テンポコントロールの名手
ペドリさんのゲームメイクで際立つのは、プレッシャー下でのテンポコントロール力です。
相手のプレスを逆手に取り、一瞬の「溜め」を作ることで味方のオーバーラップや2列目の侵入を促し、時間と空間を創出します。急いでいるように見せてタメる、余裕があるように見せて急に縦に出す——このメリハリこそが守備側にとって最も対応しにくいプレースタイルです。
英メディア『The Guardian』のコラムニスト、バリー・グレンデニングさんは「ペドリは”正しい危険”を冒す選手」と語っています。ラストパスやスルーパスの選択肢において非常に的確な判断を下し、無謀な縦パスではなく相手のラインを「半身で裂く」ような角度のパスを狙うことで守備ブロックの内部に侵入するチャンスを作り出すというのです。
流動的ポジショニングとスペース認識
ペドリさんは明確な「ポジション」に縛られず、左インサイドハーフからトップ下、時にはサイドレーンにも流れます。
『The Athletic』の戦術アナリスト、トム・ワーさんは「ペドリは、ボールを持たずともゲームを組み立てている」と指摘しています。ペドリさんが動くことで生まれるフリーマンの存在が、攻撃全体の流動性を高めているのです。
2024-25シーズンのキーパス数は90分あたり2.4本で、ラ・リーガのMF平均を大きく上回ります。1試合あたり11.1本のプログレッシブパスを成功させており、欧州5大リーグのMF全体で上位10%に入るハイレベルな記録です。
ゲームメイク関連スタッツ一覧
| スタッツ項目 | 数値 | 順位・評価 |
|---|---|---|
| キーパス(90分あたり) | 2.4本 | ラ・リーガMF平均超え |
| プログレッシブパス(1試合) | 11.1本 | 欧州5大リーグMF上位10% |
| プレス下パス成功率 | 87.9% | ラ・リーガトップクラス |
| ボールリカバリー(シーズン) | 161回 | 欧州5大リーグ最多 |
| 地上戦勝率 | 52.87% | カゼミーロ・ズビメンディ超え |
イニエスタとの比較|受け継がれるバルサの魂
ペドリさんを語るうえで避けて通れないのが、アンドレス・イニエスタさんとの比較です。
バルセロナの複数の関係者や解説者が「イニエスタの再来」と表現してきましたが、実際のところ両者はどう似ていてどう違うのでしょうか。
共通点|狭いスペースと逆重心の駆け引き
ペドリさんとイニエスタさんの最大の共通点は、狭いスペースでの処理能力と「逆重心を突く」プレー選択です。
相手を引き寄せてから、一瞬の「溜め」で相手の重心を逆方向に振り、そこへパスを通すか自ら突破する——この動きはイニエスタさんの代名詞でしたが、ペドリさんにも同様の発想が一貫して見られます。ボールを持たない動きで相手を動かし、スペースを創る視点も共通しています。
「サッカー脳の質」という点でも両者は似ており、試合中の判断速度と的確さはともに世界最高水準です。
相違点|ペドリ独自の守備貢献とフィジカル
ただし、ペドリさんはイニエスタさんとまったく同じ選手ではありません。
最も大きな違いはボールリカバリー能力の高さです。イニエスタさんも守備に手を抜く選手ではありませんでしたが、ペドリさんの欧州5大リーグ最多161回のリカバリーは特別です。守備的MFに匹敵する数字を攻撃的な役割で残せるのは、ペドリさん独自の強みといえます。
また、フリック監督体制でのフィジカル強化によって、得点への積極性もイニエスタさん時代より高いとされています。より「縦への推進力」を求められる現代サッカーのスタイルに合わせてプレースタイルを進化させており、かつてのイニエスタさんへのリスペクトを持ちながらも「ペドリ流」として独自化しています。
「ゴールデンボーイ賞」が示す歴史的評価
2021年、ペドリさんは「UEFA最優秀若手選手賞」「ゴールデンボーイ賞」「コパ・トロフィー」を受賞しました。
ゴールデンボーイ賞はかつてメッシさん、イニエスタさん、ルカ・モドリッチさんらが受賞してきた権威ある賞です。わずか19歳でこの賞を受賞したペドリさんの評価は、欧州サッカー界全体からの「次世代最高のMF」という折り紙付きの認定です。バルセロナのイニエスタさんと比較されることへの重圧も感じながら、それを力に変えて成長し続けているペドリさんの姿は多くのファンを魅了しています。
ペドリのプレースタイルを育てた軌跡|ラス・パルマスからW杯まで
- ラス・パルマスからバルセロナへの歩み
- スペイン代表での活躍とEURO優勝
- フリック体制での進化|フィジカル強化と得点力向上
- 久保建英との同期としての関係
ラス・パルマスからバルセロナへの歩み
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ペドリさんのプレースタイルの原点は、カナリア諸島という島育ちの環境にあります。
祖父がラス・パルマスの創設メンバーの一人であるという家庭に生まれ、幼少期から試合を観ながら「なぜこのパスが正解か」を家族と議論するサッカー一家でした。10歳から地元クラブでサッカーを始め、2018年にUDラス・パルマスのユースチームに加入します。
16歳でのプロデビューと急成長
ペドリさんは2019年に16歳でUDラス・パルマスとプロ契約を結び、翌8月にプロデビューを果たしました。
同年9月にはクラブ史上最年少のゴールを記録するなど、若くしてスペインで大きな注目を集めます。2019-20シーズンのセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)で36試合4ゴール7アシストを記録し、主力として活躍したのです。わずか17歳でスペイン2部のスターとなった背景には、幼少期からの「サッカー脳」の育成が大きく影響しています。
2020年7月、16歳でのパフォーマンスに目を付けたFCバルセロナが移籍を決断。この移籍が世界最高のMFへの扉を開きます。
バルセロナ加入初日の衝撃
2020年にバルセロナに加入した18歳のペドリさんは、トップチームの初練習から驚異的なパフォーマンスを披露しました。
当時バルセロナのキャプテンだったセルヒオ・ブスケツさんは「ほとんど教えることがない完成された選手」と評価し、この言葉がクーマン監督によるプレシーズン直後のトップチーム昇格決定につながりました。
加入初年度から公式戦37試合に出場し、CL・リーグ・カップとすべてのコンペティションで主力として戦いました。18歳でバルセロナの先発MFとして定着するまでの速さは、クラブ史上でも異例のことです。
怪我との戦い
ペドリさんのキャリアで大きな課題となっているのが、筋肉系の怪我です。
21-22シーズンは12試合しか出場できず(怪我による欠場多数)、22-23シーズンも26試合にとどまりました。ただ、24-25シーズンには36試合に出場し、以前よりシーズンを通じてプレーできるようになっています。フリック監督就任後のフィジカルプランが功を奏しつつあると言えそうです。
怪我なく1シーズンをフルに戦える状態になった時のペドリさんの能力は、現在のパフォーマンスをさらに上回る可能性を秘めています。
スペイン代表での活躍とEURO優勝
クラブでの活躍と並行して、ペドリさんはスペイン代表でも欠かせない存在となっています。
EURO、ワールドカップ、東京五輪とメジャー大会に次々と参加してきたペドリさんのキャリアは、代表でも金字塔を打ち立てています。
EURO2020での最優秀若手選手
2021年、18歳で出場したUEFA欧州選手権(EURO2020)では、スペイン代表の主力として全試合に出場し、大会最優秀若手選手に選ばれました。
スペインはその大会でベスト4に終わりましたが、ペドリさんの存在感は世界中から高く評価されました。さらに同年の東京オリンピックにも参加し、わずか18歳で2大メジャー大会を経験するという前例のないキャリアを歩みます。
UEFA大会での最優秀若手選手賞と、その後のゴールデンボーイ賞受賞は、欧州全体が「この選手は本物だ」と認めた証でした。
2022年カタールW杯と2024年EURO優勝
2022年のカタール・ワールドカップにも代表として出場し、グループステージから主力としてプレーしました。
スペインはラウンド16でモロッコに敗退しましたが、ペドリさんは中盤の要として機能し、その経験が次の飛躍につながります。
2024年の欧州選手権でスペイン代表はついに優勝を果たします。ペドリさんは準々決勝で負傷退場を余儀なくされ決勝には立てませんでしたが、チームの優勝に大きく貢献した一人であることは間違いありません。2021年のEURO2020から数えて、スペイン代表と共に成長し続けてきたペドリさんの夢がついに叶った瞬間でした。
スペイン代表での成績
| 大会 | 年 | 結果 | ペドリの活躍 |
|---|---|---|---|
| EURO2020 | 2021年 | ベスト4 | 最優秀若手選手賞受賞 |
| 東京オリンピック | 2021年 | 銀メダル | 主力として全試合出場 |
| UEFAネーションズリーグ | 2023年 | 優勝 | 重要な戦力として貢献 |
| カタールW杯 | 2022年 | ベスト16 | 中盤の主力 |
| EURO2024 | 2024年 | 優勝 | 準々決勝まで出場・負傷退場 |
フリック体制での進化|フィジカル強化と得点力向上
2024-25シーズン、ハンジ・フリックさんがバルセロナの新監督に就任したことで、ペドリさんのプレースタイルに新たな進化が加わりました。
フリックさんはチームのフィジカル面の向上に着手し、ペドリさんに対しても個別のフィジカルプランを作成。専門的なトレーニングを通じて筋力とスタミナの向上を目指すとともに、慢性的な筋肉系負傷の解決に取り組みました。
フィジカルプランの成果
フリック体制1年目の2024-25シーズン、ペドリさんは36試合に出場し、これは2021-22シーズン(12試合)の3倍以上です。
チームもペドリさんも、以前より長時間にわたって高強度でプレーできる持久力を備え、相手に対して常に圧力をかけ続けられるようになりました。この持久力の向上が、欧州最多のボールリカバリー161回という守備貢献にも直結しています。
フリックさんはペドリさんに対して「より垂直的な攻撃」を求めており、ペドリさんはこの指示に応えて縦方向へのプレーの意識を強め、ゴール前へ積極的に進出するようになりました。
得点力の向上
キャリア初期のペドリさんはシュート力が課題とされ、得点機会の創出に苦労していました。
しかし近年はトレーニングの成果が現れ、中距離からのシュート精度や威力が向上しています。2024-25シーズン開幕から複数ゴールを挙げており、フリック監督の「積極的にシュートを狙え」という指示に応えています。
ゴール前への進出を増やすことで、相手ディフェンスに常にプレッシャーを与えつつ、チームメイトにもスペースを作り出すポジティブな効果を生み出しています。22歳にして依然として成長中というのは、ペドリさんが本当の意味でバルセロナの10年を支える選手になれる証拠です。
シュチェスニーが語るペドリへの驚き
バルセロナGKのシュチェスニーさんは、ペドリさんについてこう語っています。
「ペドリが今シーズンやったことは、他の選手でこんなシーズンは見たことがない。守備でも攻撃でも、彼が試合をコントロールする様子は信じられない。彼は僕が人生で見た中で最も印象的な選手だ。彼の秘密が何なのか分からないけど、彼は絶対にボールを失わない」。
ゴールキーパーとして練習を毎日見ている選手が「秘密が分からない」と言う——ペドリさんのプレースタイルが人知を超えた領域にあることを示す、最高の証言でしょう。
久保建英との同期としての関係
ペドリさんと同世代の日本人MFとして頻繁に比較されるのが、レアル・ソシエダの久保建英さんです。
久保さんもバルセロナのアカデミー(ラ・マシア)出身で、同じ中盤系の技巧派という共通点があります。両者の比較は多くのサッカーファンにとって興味深いテーマとなっています。
両者のプレースタイルの比較
| 比較項目 | ペドリ | 久保建英 |
|---|---|---|
| プレーエリア | 中盤(インサイドハーフ) | サイド(ウィング) |
| 最大の武器 | パスの精度とポジショニング | ドリブルと局面打開 |
| 守備貢献 | 欧州最多のリカバリー161回 | プレス強度が高い |
| 所属クラブ | FCバルセロナ | レアル・ソシエダ |
| 代表 | スペイン代表 | 日本代表 |
ラ・マシア時代の接点
久保さんはバルセロナのラ・マシアに在籍した経験を持ちます(後にFIFAのルール違反でマドリードへ移籍)。ペドリさんのバルセロナ加入は久保さんが去った後のことですが、同じバルセロナの哲学「ポジショナルプレー」を体現する選手として並べて語られることが多いです。
久保さんは2024年のEURO期間中に、スペイン選手たちとも交流するシーンが見られており、ペドリさんとも互いに良い刺激を与え合う関係にあります。2002年生まれのペドリさんと2001年生まれの久保さん——同世代のMFが世界のトップで活躍している事実は、現代サッカーの技術的な成熟を象徴しています。
フリック監督が語るペドリへの期待
フリック監督はインタビューで次のように述べています。「ペドリはすごいよ。彼がボールに触ると、本物の魔法が見えるんだ。彼は常に成長し、進化している。まだ22歳だけど、将来リーダーになる素質は十分にある。彼がそのリーダーになれるように、僕はできることは何でもするつもりだよ。だって、彼はその資格を全部持ってるんだから」。
監督から「将来のリーダー」と期待を寄せられるペドリさん。バルセロナの黄金時代を次世代に引き継ぐ使命を担っており、今後のキャリアが楽しみな選手です。これからの活躍を追い続けていきたいですよ。
ペドリのプレースタイルと魅力の総まとめポイント
- 本名はペドロ・ゴンサレス・ロペス、2002年11月25日生まれ
- スペイン・カナリア諸島グラン・カナリア島出身
- 身長175cm・体重68kgの小柄な技術派ミッドフィールダー
- FCバルセロナのインサイドハーフとして中盤を支配
- プレッシャー下でのパス成功率87.9%でラ・リーガトップクラス
- 2024-25シーズンは欧州5大リーグ最多161回のボールリカバリーを記録
- ゴールデンボーイ賞受賞で10代から欧州最高の若手と認定された
- プレースタイルはイニエスタと比較されるバルサの哲学の継承者
- レアル・マドリードのトライアル不合格から世界トップに成長した逆襲劇
- EURO2024優勝(準々決勝まで出場)でスペイン代表の黄金期を支えた
- フリック監督体制でフィジカル強化と得点力が向上し24-25に36試合出場
- 地上戦勝率52.87%でカゼミーロ超えの守備的MF並みの数値を記録
- シュチェスニーが「人生で見た最も印象的な選手」と絶賛
- 祖父がラス・パルマス創設メンバーのサッカー一家に生まれた
- フリック監督から「将来のリーダー」と期待される次世代バルセロナの顔
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