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ロレンツォ・ペッレグリーニさんのプレースタイルについて、その特徴や強みを知りたいという方は多いと思います。
彼は生粋のローマっ子として9歳からASローマのアカデミーで育ち、現在はキャプテン(カピターノ)としてクラブを牽引するイタリア代表MFです。
広い視野から繰り出すパスの精度やセットプレーキッカーとしての能力が高く評価されており、2021-22シーズンにはUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ優勝に貢献して年間最優秀選手に選ばれた選手です。
この記事では、ロレンツォ・ペッレグリーニさんのプレースタイルの特徴と強みから、キャリアを通じた成長の歴史まで詳しく解説します。
記事のポイント
①:広い視野とパスセンスが最大の武器。ラストパスと得点力を高水準で両立
②:FK・CK・PKすべてをこなすセリエA屈指のセットプレーキッカー
③:2021-22シーズンのUECL制覇でキャリアのピークを迎え年間MVPを受賞
④:ジャンニーニ・トッティ・デ・ロッシの系譜を継ぐローマの新たな象徴
ロレンツォ・ペッレグリーニのプレースタイル|特徴と強み
- プレースタイルと基本プロフィール
- 広い視野とパスのセンス
- キックの精度とセットプレー力
- ダイナミックなドリブルと突破力
- 守備力と攻守のバランス
プレースタイルと基本プロフィール
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ここでは、ロレンツォ・ペッレグリーニさんの基本情報とプレースタイルの全体像を確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | ロレンツォ・ペッレグリーニ |
| 生年月日 | 1996年6月19日 |
| 2026年04月21日現在の年齢 | 29歳 |
| 出身 | ローマ(イタリア) |
| 身長 | 186cm |
| 体重 | 約77kg |
| ポジション | 攻撃的MF(トップ下・インサイドハーフ) |
| 利き足 | 右足 |
| 所属クラブ | ASローマ |
| 背番号 | 7 |
| 代表 | イタリア代表 |
| 役職 | ASローマ キャプテン |
多才かつ知的なMFの全体像
ロレンツォ・ペッレグリーニさんは、ASローマが誇る「多才かつ知的なミッドフィルダー」として広く評価されている選手です。
攻撃的ミッドフィルダーとしての起用がメインですが、中盤のあらゆるポジションで器用にプレーできるポリバレントな特性がローマにとって非常に重要な存在となっています。
トップ下・インサイドハーフ・左ウイングと様々なポジションをこなせるため、どんな戦術にも対応できる柔軟性が最大の強みです。
ユーベントスやインテルといったクラブへの移籍報道が繰り返されながらも、ローマに残り続けているのは彼のクラブへの愛着の深さを示しています。
背番号7はASローマの中でも特別な番号であり、その重さを背負いながらキャプテンとして指揮する姿には、チームへの献身が滲み出ています。
中盤ならどこでもこなせるポリバレント性
ペッレグリーニさんのプレースタイルで特筆すべきポイントのひとつが、ポジションの多様性です。
トップ下はもちろん、3センターのインサイドハーフや守備的MFまで幅広くこなせます。
イタリア代表のロベルト・マンチーニ前監督体制では、一時期左ウイングのレギュラーを担ったこともあります。
これだけ多くのポジションを高水準でこなせる選手は現代のセリエAでもほとんどおらず、ローマにとっていわば「万能MF」として重宝されてきた理由がわかります。
近年は攻撃的MFとしての起用に集中しており、そこで最大限の能力を発揮しています。
テクニックとフィジカルの高いバランス
ペッレグリーニさんのプレースタイル分析で多くの専門家が指摘するのが、テクニックとフィジカルのバランスの良さです。
両方が安定していることが、パス・ドリブル・シュート・ボールコントロールといった各プレーの精度にポジティブに作用しています。
かつてはスタミナが疑問視されていましたが、現在は高いインテンシティを試合終盤まで維持できるようになり、そのウィークポイントを克服しています。
185cm超の体格を活かしたフィジカルの強さと、南イタリア系の繊細なテクニックが共存していることがペッレグリーニさんの選手としての幅の広さを生んでいます。
FBref.comの5大リーグMF比較スタッツでも、ゴールとアシストに関する指標が非常に優れており、敵陣ペナルティエリア付近での関与度の高さが際立っています。
広い視野とパスのセンス
ペッレグリーニさんのプレースタイルを語る際に最初に挙げられる特徴が、圧倒的な視野の広さとパスセンスです。
ボールを受ける前からの状況把握
ペッレグリーニさんの凄さは、ボールを受ける前からしっかりと周囲の状況を把握している点にあります。
厳しいマークに付かれた状態でも、その前の段階で既に裏のスペースへの決定的なパスのコースを頭の中で描いています。
密集地帯でも簡単にボールを失わない判断力の速さは、この「先読みの視野」があってこそです。
サッカーの試合では、ボールを持った後に周りを見て判断する選手が多いですが、ペッレグリーニさんはその逆で、受ける前に既に答えが出ています。
この特性があるため、相手のプレッシャーが速くても慌てることなく正確なパスを供給できます。
「彼はパスを出す前に既に3手先を読んでいる」というのが専門家やチームメイトの評価であり、知的なサッカー理解力の高さが光ります。
長短パスを使い分けるキック精度
ペッレグリーニさんはキックの精度が全体的に高く、長短のパスを状況に応じて正確に使い分けます。
短い距離を浮き球で裏を取るアイディアのあるパスから、30〜40mの長いレンジでの精密なフィードまで、キックのバリエーションが豊富です。
特に印象的なのが、ペナルティエリアのすぐ外からゴールへパスするかのようなコントロールショットで、シュートとパスの境界線上にあるキックの精度は現役MFの中でも世界最高峰と言えます。
ドリブルをしながらでも精度の高いスルーパスを供給できるテクニックも特徴で、相手にとって非常に対処が難しい選手です。
浮き球のふわっとしたパスは得意ではありませんが、グラウンダーでも通せるコースを見出してラストパスを供給するスタイルが確立されています。
ラストパスを引き出す侵入能力
ペッレグリーニさんのゴールの多くが、自ら持ち込んでの得点ではなくペナルティエリア内での受け手としての得点である点も重要です。
オフ・ザ・ボールの動きでゴール前に侵入し、味方からのラストパスを引き出して決めるパターンが多く見られます。
ペナルティエリア内からのシュートが得点の大多数を占めており、ポジショニングの巧みさが得点効率に直結しています。
ここでもオフザボールでの動き出しと、受けた後の落ち着いたフィニッシュが組み合わさっています。
キャリア通算でゴール60以上・アシスト54以上という数字が示すように、得点に絡む能力は攻撃的MFとして非常に高い水準にあります。
キックの精度とセットプレー力
ここ、サポーターからも高く評価されているポイントです。ペッレグリーニさんのセットプレー能力を詳しく見ていきます。
フリーキックの精度とセリエAベストゴール
ペッレグリーニさんはASローマの主力セットプレーキッカーとして、フリーキックの場面で特に輝きます。
フリーキック、コーナーキック、PKいずれの場面でも精度の高いキックを披露し、セリエA屈指のセットプレーキッカーとして評価されています。
2021-22シーズンにはラツィオ戦でのフリーキックゴールが「セリエA月間ベストゴール」に選出されるなど、その能力は公式に認められています。
壁の端を精確に狙うキックは、ゴールキーパーが反応できないコースに飛ぶことが多く、ローマの得点源として機能してきました。
21-22シーズンには直接フリーキックで3ゴールを挙げており、この数字はセリエAトップクラスの成績です。
ペッレグリーニさんが蹴る場面では相手GKやファンが息をのむのも、それだけの実績を持つキッカーだからです。
コーナーキックからのアシスト実績
コーナーキックの精度も高く、ペッレグリーニさんのアシストはプレースキックからのものが大きな割合を占めています。
インスイング・アウトスイングを使い分け、ターゲットへのピンポイントの配球ができます。
ローマのCBやFWはペッレグリーニさんのコーナーキックに合わせた動き出しを練習し、セットプレーからの得点パターンを確立しています。
高さのある選手がいる場面では特に威力を発揮しており、「ペッレグリーニのCKは得点につながる」というローマサポーターの信頼は絶大です。
2021-22シーズンのUECL優勝時にも、セットプレーからの得点が勝利に大きく貢献しました。
PKキッカーとしての確実性
ペナルティキックについても、ペッレグリーニさんはキャリア通算で11本以上のPKを成功させており、高い確実性を誇ります。
冷静なアプローチとコースを絞らせないキックスタイルで、ゴールキーパーを翻弄します。
PKの場面でキャプテンとして率先してキッカーを引き受ける姿には、チームの精神的支柱としての責任感と自信が表れており、選手とサポーターから絶大な信頼を得ています。
失敗することもありますが、重要な場面でも揺るがない精神的強さがペッレグリーニさんのキャプテンらしさを体現しています。
ダイナミックなドリブルと突破力
ペッレグリーニさんといえばパスとセットプレーのイメージが強いですが、ドリブルの能力も見逃せません。
Progressive Carriesで示す運ぶドリブル
ペッレグリーニさんはダイナミズムを備えたMFであり、ボールを運ぶドリブル(Progressive Carries)の数が5大リーグのMFと比較しても上位に入ります。
ボールを持った状態で縦・横に動きながらパスを散らすプレーが得意で、相手の守備ラインを動かす役割を担います。
相手からプレッシャーを受けても1枚剥がしてくれるため、味方からすると安心してパスを預けられる存在です。
特にトランジション(攻守の切り替え)の局面では、ボールを持ち上がりながら素早くスペースを見つけて突破するシーンが多く見られます。
ドリブル突破(Successful Take-Ons)の指標でも優れた数値を記録しており、守備が苦手ではないMFが多い中で際立つ特徴です。
ドリブルで縦に仕掛けることでCKやFKを獲得する場面も多く、間接的な得点貢献にもつながっています。
ドリブル中にも出せるスルーパス
ペッレグリーニさんのプレースタイルで特に評価が高いのが、ドリブルをしながらでも精度の高いスルーパスを供給できる技術です。
多くの選手はドリブルかパスかの二択で動きますが、ペッレグリーニさんはドリブルで相手を引きつけながら、その動きの流れの中でパスコースを見出します。
このプレーは相手守備陣にとって非常に対処しにくく、ドリブルで突っ込んでくるのかパスを出すのかを予測させない判断力の速さが武器です。
ダニエレ・デ・ロッシ監督体制の後半戦では、ペッレグリーニさんに自由度の高い流動的な役割を与え、このドリブル+パスの組み合わせが最大限に活きるシステムを採用しました。
デ・ロッシ監督就任後の公式戦9試合で4ゴール3アシストという数字が、この自由な環境での爆発力を物語っています。
ゴール前への侵入能力
ペッレグリーニさんは攻撃的MFでありながら、タイミング良くゴール前に侵入して得点を奪う能力も持っています。
ペナルティエリア内でのタッチ数や縦パスレシーブの数値がFBref.comのスタッツで高い評価を受けており、中盤の深い位置から最終局面まで関与する能力が際立ちます。
最前線のFWが相手ディフェンダーをポストプレーで引き付けている間に、ペッレグリーニさんがそのスペースに素早く飛び込んで受ける形は、ローマの攻撃パターンとして定着しています。
ゴール前への侵入が多いMFはリスクも伴いますが、ペッレグリーニさんは侵入するタイミングを絞って確実にチャンスに絡む判断力を持っています。
守備力と攻守のバランス
まず、ペッレグリーニさんの守備面の特徴を確認してみましょう。
タックル技術とボール奪取能力
ペッレグリーニさんは攻撃の印象が強いですが、守備での貢献も見逃せません。
特にタックル技術はハイレベルで、相手とボールとの間に距離ができたタイミングでボールをつついて奪い去る技術は世界的にも高水準と評されています。
スタンディングタックルはもちろん、スライディングタックルも巧みで、守備的MFをこなしても問題ない水準の守備力を持ちます。
決して屈強ではないペッレグリーニさんですが、フィジカルの不足を技術によって補っており、強引に奪いに行くよりも頭を使った守備を得意としています。
非保持時のボール奪取能力の高さは、攻撃的MFとしての高い位置でのプレスの精度にも現れており、前線から守備のスイッチを入れられる選手です。
攻守の切り替えの速さ
ペッレグリーニさんのプレースタイルで特に際立つのが、攻撃から守備への切り替えの速さです。
ボールを失った瞬間に即座にプレッシングを仕掛け、中盤でのパスコースを遮断する正確性が目立ちます。
現代サッカーでは攻守一体が求められますが、ペッレグリーニさんはこの面でも高い水準を示しており、チームの守備組織に貢献しています。
ただし、総合的な守備能力は攻撃能力と比べると若干低い評価であり、やや高めの位置で守れる攻撃的MFで起用した方が安定したパフォーマンスを期待できるのが実情です。
左サイドバックが高い位置を取る際に、ペッレグリーニさんが一時的に守備的な位置に下がってバランスを保つ場面も多く、戦術理解力の高さが守備への貢献に反映されています。
将来はデ・ロッシになれるか
ペッレグリーニさんのキャリアを語る上で、ダニエレ・デ・ロッシさんとの比較は避けて通れません。
デ・ロッシさんは攻撃的MFからボランチ・守備的MFへとポジションを下げながら、ローマで長年活躍したレジェンドです。
ペッレグリーニさんも年齢とともにポジションが下がってアンカーやボランチに移行するかもしれないという見方があります。
デ・ロッシさんと同じようにローマひと筋でバンディエラ(クラブの旗手・生え抜きのレジェンド)となれるかが、ファンの大きな関心事となっています。
現在も守備的なポジションを任されても問題なくこなせることを考えると、その将来像は十分に現実的と言えます。
ロレンツォ・ペッレグリーニのプレースタイル|経歴と成長
- ローマアカデミーとサッスオーロ時代
- ローマ復帰とキャプテン就任
- ECL優勝とキャリアのピーク
- イタリア代表と国際舞台での実績
- 弱点と課題|負傷と不安定さ
ローマアカデミーとサッスオーロ時代
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ここでは、ペッレグリーニさんがプレースタイルを磨いた原点を振り返ります。
9歳でアカデミー加入した生粋のローマっ子
ロレンツォ・ペッレグリーニさんは、1996年6月19日にイタリアのローマで生まれました。
9歳のときにASローマのアカデミー(下部組織)に加入し、それ以降クラブ一筋でサッカーを学んできた生粋のローマっ子です。
ジャンニーニさん・トッティさん・デ・ロッシさんに続く、ローマの象徴となり得る存在として幼少期から期待されてきました。
ローマ市内で育ち、幼い頃からスタジアムに足を運んでいたとされており、クラブへの愛着は生まれた時から培われていたものと言えます。
2015年3月22日、18歳でセリエAデビューを果たし、アカデミー育ちの若手として大きな注目を集めました。
センターバックからMFへのポジション転向
興味深いことに、キャリアの序盤はセンターバックとしてプレーしていたというエピソードがあります。
その後MFに転向し、現在の攻撃的MFとしてのスタイルを確立するまでには時間がかかりました。
センターバック出身という経緯が、現在の守備時の位置取りや危機察知能力の高さにも影響していると分析する専門家もいます。
ポジションを転向した選手ほど多くの視点でゲームを読める傾向がありますが、ペッレグリーニさんもその典型例と言えるでしょう。
守備者としての経験があることが、攻守一体のプレースタイルを完成させた背景にあると考えられます。
サッスオーロで開花した才能
2015年7月、ペッレグリーニさんは出場機会を求めてUSサッスオーロへ移籍します。
サッスオーロは当時「育成に定評のあるクラブ」として知られており、若手の成長環境として理想的でした。
2シーズンで公式戦54試合に出場し、11ゴール・7アシストという印象的な数字を残し、多くのビッグクラブから関心を寄せられるようになりました。
特に2016-17シーズンには8ゴール7アシストを記録し、この活躍がローマの買い戻し決断を後押ししました。
サッスオーロでのプレー経験が、ペッレグリーニさんのトップ下・インサイドハーフとしてのスタイルを確固たるものにしたと言われています。
ローマ復帰とキャプテン就任
ペッレグリーニさんのキャリアにとって最も重要な転換点が、ローマへの復帰です。
1000万ユーロの買い戻しで古巣復帰
2017年7月、ASローマはサッスオーロへの移籍時に契約していた買い戻しオプションを行使し、1000万ユーロでペッレグリーニさんをローマへ復帰させました。
当時すでに複数のビッグクラブが関心を示していたため、ローマがオプションを行使したことは選手の将来への投資として大きな意味を持ちました。
復帰初年度から貴重な戦力としてチームに定着し、翌シーズンからは主力としてプレーするようになります。
復帰後のペッレグリーニさんは、ローマへの愛着と選手としての成長が合わさり、さらなる飛躍を遂げました。
その後も何度も他クラブへの移籍報道が流れましたが、ペッレグリーニさんは常にローマに残る選択をしてきました。
フロレンツィ退団後のキャプテン就任
ASローマのキャプテン制度では、長くアレッサンドロ・フロレンツィさんがキャプテンを務めていましたが、彼の退団後にペッレグリーニさんがその職務を引き継ぎました。
キャプテンとしての責任を引き受けたペッレグリーニさんは、ピッチ内外でチームをまとめ上げる存在として成長しました。
「名実ともにローマを代表するプレーヤー」という評価が確立されたのは、このキャプテン就任以降のことです。
試合中に仲間に声をかけ、若手を鼓舞し、敗戦後でも前向きなコメントを発信する姿は、クラブのリーダーとしての自覚を感じさせます。
ジャンニーニ・トッティ・デ・ロッシの系譜
ASローマには歴史的に、地元ローマ出身の選手がクラブの象徴(バンディエラ)となる伝統があります。
ジュゼッペ・ジャンニーニさん・フランチェスコ・トッティさん・ダニエレ・デ・ロッシさんという錚々たるバンディエラたちの系譜を継ぐ存在として、ペッレグリーニさんは期待されています。
トッティさんが現役を退いた後、ローマサポーターは新たなバンディエラの誕生を待ち望んできました。
ペッレグリーニさんが長くローマに在籍し続けることで、その伝統が受け継がれていく可能性は十分にあります。
「生まれも育ちもローマ」という出自の純粋さが、ファンから特別な愛情を注がれる理由のひとつです。
ECL優勝とキャリアのピーク
ロレンツォ・ペッレグリーニさんのキャリアにとって最大の転機となった2021-22シーズンを掘り下げます。
2021-22シーズン:UECL制覇の軌跡
2021-22シーズン、ASローマはUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)の初代王者となりました。
これはローマにとってヨーロッパ三大コンペティションでの初タイトルであり、ペッレグリーニさんにとってもキャリア初のタイトル獲得という記念碑的な瞬間でした。
決勝はフェイエノールト(オランダ)との対戦で、1-0でローマが勝利し、ティラナで行われた試合は数万人のローマサポーターが詰めかける熱狂的な雰囲気の中で行われました。
ペッレグリーニさんはキャプテンとして大会全体を通じてチームを牽引し、ゴールとアシストで攻撃を引っ張りました。
同大会の年間最優秀選手にも選ばれており、個人としても最高の評価を受けたシーズンとなりました。
年間最優秀選手に輝いた活躍の中身
2021-22シーズンのペッレグリーニさんは、リーグ戦でも輝きを見せ、セリエAでゴールとアシストで高い数字を残しました。
ラツィオ戦でのFKゴールが月間ベストゴールに選出されるなど、個人の技術が最高潮に達したシーズンでした。
さらにUECL全体を通じた活躍が認められ、同大会の年間最優秀選手という個人賞を受賞したことはペッレグリーニさんのキャリアハイといえる評価です。
チームのキャプテンとして勝利を積み重ねながら、個人の技術も世界に示したこのシーズンは、ローマ史にも刻まれる年として語り継がれています。
モウリーニョとデ・ロッシとの関係性
2021-22シーズンにUECL優勝を達成したのはジョゼ・モウリーニョ監督体制でしたが、ペッレグリーニさんとモウリーニョさんの関係は決して常に順調ではありませんでした。
モウリーニョさんのサッカーは守備的でフィジカル重視の傾向があり、ペッレグリーニさんのような技術を重視するプレースタイルとは必ずしも相性が良くない側面もありました。
一方、その後任として就任したダニエレ・デ・ロッシ監督(ローマの元バンディエラ)は、ペッレグリーニさんに自由度の高い役割を与えました。
デ・ロッシ監督就任後の9試合で4ゴール3アシストという数字は、「自由を与えられたペッレグリーニ」の真の姿を示したと言えます。
どの監督の下でも一定の貢献をしながら、自分に合った環境でさらに輝く適応力もペッレグリーニさんの強みです。
イタリア代表と国際舞台での実績
ここでは、ペッレグリーニさんのイタリア代表での立場と実績を整理します。
2017年にイタリアA代表デビュー
ロレンツォ・ペッレグリーニさんはユース世代から着実にステップアップし、2017年6月にイタリアA代表デビューを果たしました。
21歳でのA代表デビューは、セリエAとサッスオーロでの活躍が認められた結果です。
A代表に定着してからはイタリア代表の攻撃的MFの主力候補として定期的に招集されており、重要な大会にも選出されています。
代表でのプレーはクラブとは異なる戦術・連携が求められますが、高い適応力でそれに応えてきました。
代表でのキャリアはUECL優勝後にさらに評価が高まり、主力選手としての位置づけが強固になっていきました。
マンチーニ体制で左ウイングも経験
ロベルト・マンチーニ監督が率いたイタリア代表体制では、ペッレグリーニさんは左ウイングとして起用されることが多くありました。
本来のポジションではないにもかかわらず、左ウイングでも一定のパフォーマンスを発揮したことが、彼のポリバレント性の高さを証明しています。
ただし、左ウイングは本来の能力が最大限に発揮されるポジションではなく、中盤でのプレーメイカー的役割の方がペッレグリーニさんの特性には合っています。
様々なポジションを試されながらも代表に選び続けられていること自体が、監督からの高い評価の証です。
EURO2024への出場
2024年6〜7月に行われたUEFA EURO 2024(ドイツ開催)にもイタリア代表の一員として出場しました。
EUROは国際大会の中でも最高峰の舞台のひとつであり、ここに選出されたことはイタリア代表における確固たる地位を示しています。
イタリアはEURO2024で惜しくも16強で敗退しましたが、ペッレグリーニさんの代表でのキャリアは続いており、今後の大会での活躍が期待されます。
クラブでの安定した活躍が代表招集継続につながっており、イタリア代表の中盤においても重要な選択肢となっています。
ローマでキャプテンとして経験を積んだことが、代表での存在感にも良い影響を与えているのは間違いありません。
弱点と課題|負傷と不安定さ
最後に、ペッレグリーニさんのプレースタイルにおける弱点と課題について正直に整理します。
年間10試合以上欠場する負傷頻度
ペッレグリーニさんの最大の弱点として多くの専門家が指摘するのが、負傷の頻度の高さです。
一度の離脱期間はそこまで長くないことが多いですが、シーズンを通じると合計で10試合以上欠場するケースが続いています。
継続性に欠ける点は、シーズンの得点・アシスト数に直接影響しており、「怪我さえなければさらに数字を伸ばせた」という見方が多くあります。
Transfermarktの負傷履歴を見ると、ハムストリング・足首・膝など様々な部位に断続的な負傷が記録されており、コンディション管理が課題であることは本人も認識していると思われます。
それでも技術と判断力で補いながらコンスタントに試合に絡み続けていることは、彼のプロとしての姿勢を示しています。
チーム不振に影響されやすい特性
ペッレグリーニさんは個人で打開するよりも周囲との連携の中で真価を発揮する「システム・プレーヤー」であるため、チームの不振(組織的不備)の影響を受けやすい傾向があります。
ローマが戦術的に安定していない時期や監督交代が続いた時期は、ペッレグリーニさん個人のパフォーマンスも安定しにくくなります。
連携と組織の中で輝くプレースタイルは、ローマというクラブの不安定なマネジメント状況と相まって、波のある評価につながっている面があります。
逆に言えば、良い監督・良い組織の中に置かれたときの爆発力はデ・ロッシ監督就任後の活躍が証明しています。
今後の課題と克服への取り組み
ペッレグリーニさんは現在29歳(1996年6月19日生まれ)であり、選手としてはまだまだ成長できる年齢です。
ミドルシュートへの積極性を高めることが、さらなる得点のバリエーション拡大につながると専門家は指摘しています。
せっかくドリブルと正確な右足を持っているにもかかわらず、ゴール前での思い切りの良さが欠ける場面も見受けられます。
負傷リスクを管理しながら長いキャリアを続けることが、バンディエラとしてローマに認められる最大の条件でもあります。
トッティさんが38歳まで、デ・ロッシさんが35歳まで現役を続けたローマのバンディエラたちのように、ペッレグリーニさんも長く活躍し続けることが期待されています。
ロレンツォ・ペッレグリーニ プレースタイルの総括まとめ
- 1996年6月19日生まれ、ローマ出身の攻撃的MFだ
- ASローマのキャプテンを務める生え抜きの生粋のローマっ子
- 背番号7を背負いジャンニーニ・トッティ・デ・ロッシの系譜を継ぐ
- 最大の武器は広い視野とボールを受ける前からの状況把握能力
- FK・CK・PKすべてをこなすセリエA屈指のセットプレーキッカー
- 21-22シーズンのFKゴールはセリエA月間ベストゴールに選出された
- ドリブルしながら精度の高いスルーパスを供給するダイナミックなMF
- 守備時のタックル技術も高く攻守のバランスに優れたポリバレントな選手
- 9歳でローマアカデミー加入後、サッスオーロで2シーズン54試合11G7Aを記録
- 2017年に1000万ユーロの買い戻しオプションでローマに復帰した
- 2021-22にUECL優勝を果たし同大会年間最優秀選手を受賞した
- イタリア代表にも定期招集されEURO2024にも出場した
- 課題は年間10試合超に及ぶ負傷欠場の頻度の高さ
- チームの組織と連携の中で真価が発揮されるシステムプレーヤーだ
- 今後もローマに残り続けることでバンディエラへの道を歩んでいる
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