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マテオ・レテギさんのプレースタイルについて知りたいという方は多いのではないでしょうか。
アルゼンチン出身でイタリア代表に選出された「逆輸入ストライカー」として注目を集めるレテギさんは、2024-25シーズンにセリエAで25ゴールを挙げて得点王に輝いた実力者です。
フランチェスコ・トッティさんが「素晴らしい選手」と絶賛し、アタランタからサウジアラビアのアルカーディシーヤへ約118億円で移籍するほどの価値を認められています。
この記事では、レテギさんのプレースタイルの核心から、キャリアの歩みとイタリア代表での活躍まで詳しく解説します。
記事のポイント
①:クラシカルなターゲットマン型CFで派手さより確実性が持ち味
②:2024-25セリエAで25ゴールの得点王に輝いた現代最高峰のストライカー
③:アルゼンチン生まれだがイタリア代表を選択した「逆輸入選手」
④:アタランタから約118億円でサウジアラビアのアルカーディシーヤへ移籍した
マテオ・レテギのプレースタイルの特徴と核心
- マテオ・レテギのプレースタイルの概要と基本情報
- 強靭なフィジカルとポストプレーの精度
- ゴール前の動き出しと得点嗅覚
- シュート技術と決定力の高さ
- 守備での献身性と戦術的理解
マテオ・レテギのプレースタイルの概要と基本情報
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まずはマテオ・レテギさんの基本プロフィールとプレースタイルの全体像を確認しましょう。
基本プロフィール
下記の表はレテギさんの基本プロフィールをまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | マテオ・レテギ(Mateo Retegui) |
| 生年月日 | 1999年4月29日 |
| 2026年04月23日現在の年齢 | 26歳 |
| 出身地 | アルゼンチン・ブエノスアイレス |
| 国籍 | イタリア(アルゼンチン生まれ) |
| 身長 | 184cm |
| 体重 | 78kg |
| ポジション | センターフォワード(CF) |
| 利き足 | 右足 |
| 所属クラブ | アルカーディシーヤ(サウジアラビア) |
| 代表 | イタリア代表 |
| 家族 | 父親:フィールドホッケー元五輪金メダリスト |
プレースタイルの全体像
レテギさんは「クラシカルなターゲットマン型CF」という評価で知られています。
派手なドリブル突破や個人技で観客を魅了するタイプではなく、ペナルティエリア内での冷静さと確実にゴールを決める嗅覚を備えた「堅実派ストライカー」です。強靭なフィジカルを活かしたポストプレーと、ゴール前での洗練された動き出しが最大の武器で、チームにとって「毎試合必ずゴールを奪うスーパースター」ではなくとも、安定して得点を積み重ねる信頼性の高い存在として機能します。
2024-25シーズンのセリエAで25ゴールを挙げて得点王に輝いたことで、「アルゼンチンからイタリアへの逆輸入」という当初の物珍しさを超え、真の実力者として世界中に認められました。フランチェスコ・トッティさんも「素晴らしい選手」と絶賛しており、イタリア代表のエースFWとしての地位を確立しています。
なお、レテギさんは16歳までフィールドホッケーをしていた経歴を持ち、スポーツ一家(父親は元五輪金メダリストのホッケー選手・監督、妹もホッケー選手)に育ちました。
「シンプルさと確実性」を武器に、2024-25シーズンのセリエAで25ゴールを積み上げた事実は、「地味でも結果が出る選手」の価値を改めて証明するものです。
強靭なフィジカルとポストプレーの精度
レテギさんのプレースタイルの土台となるのが、強靭なフィジカルと精度の高いポストプレーです。
相手DFを背負ってのボールキープ
レテギさんの最大の強みは、大柄な体格と優れたバランス感覚を活かしたペナルティエリア内でのポストプレーにあります。
相手DFを背負いながらボールを収め、セカンドラインの選手が攻撃に絡む時間を作り出します。これにより、チーム全体の攻撃に厚みが生まれ、単なる得点源以上の役割をチームにもたらします。特に身長184cmという体格を活かした地上戦のキープは確実で、味方へのパスのタイミングも的確です。
上半身の強さを活かして相手を抑え込む技術は高水準ですが、下半身の強さには課題があり、相手を回し込んで反転シュートに持ち込むプレーは得意ではありません。そのため、保持後はシンプルに味方へつなぎ、再びスペースへ動き直す形で攻撃に関与することが多いです。
空中戦の強さとヘディングシュート
ポストプレーだけでなく、空中戦の強さも際立っています。
クロスボールへの反応とヘディングシュートの精度は、現代のCFの中でも高い水準にあります。飛び込むタイミングが洗練されており、相手DFとの競り合いでも体を利用して有利な位置取りをします。ゴール前でのヘディングは単に合わせるだけでなく、狙ったコースへ飛ばす技術を持ち、GKのタイミングをずらすプレーも見せます。
チームを活かす「媒介」としての機能
レテギさんのポストプレーは、自身がゴールを狙うだけでなくチームの攻撃を活性化させる「媒介」としても機能します。
ポストプレーで収めた後、ワンタッチでサイドへ散らし、中盤の選手がゴール前に入り込む時間を作るプレーは特に評価されています。シンプルで効率的なリンクアップを好むスタイルは、チームの攻撃の流れを滞らせることなく、周囲を生かす重要な役割を果たしています。
レテギさんはポストプレー後の「こぼれ球への反応」も素早く、味方に落とした後でも即座にゴール前に入り直してシュートチャンスを狙います。「出した後に終わらない」動き続ける姿勢が、ゴール数を積み上げる大きな要因です。
ゴール前の動き出しと得点嗅覚
レテギさんのもう一つの核心となる特徴が、ゴール前での鋭い動き出しと洗練された得点嗅覚です。
相手DFの死角を突く動き出し
レテギさんが真価を発揮するのは、ゴール前での相手DFの死角を突いた鋭い動き出しです。
ニアへ飛び込むタイミングやファーへ流れる判断は非常に洗練されており、ボックス内外を問わず適切なスペースを見つける能力に優れています。この動き出しが守備陣に混乱を与え、クロスやカットバックに確実に反応して得点へ結びつける能力は、彼の得点力の最大の源泉と言えます。
比較対象として名前が挙がることが多いのがヴィクトル・オシムヘンさん。爆発的な身体能力こそ及ばないものの、ポジショニングの知性と駆け引きの巧みさにおいては共通点が多いとされています。
また、同タイプのCFとしてロベルト・フィルミーノさんやエジン・ジェコさんとの比較もされることがあり、「派手さはないがゴールを量産するタイプ」という評価で一致しています。イタリア代表でも同じような動き出しでゴールを決め続けており、この能力はリーグや相手の強さに依存しない普遍的な武器と言えます。
クロスとカットバックへの反応
レテギさんの得点の多くはクロスボールやカットバックへの反応からきています。
供給の質と量が整った環境でこそ彼の能力は最大限発揮されるという性質があり、アタランタではサイドアタッカー陣(クーペイルス、ルックマンなど)が質の高いクロスを供給したことでレテギさんの得点力が爆発しました。逆に、供給が少ないチームでは孤立しやすく、持ち味を出し切れないケースもあります。
セリエA得点王に至るまでの軌跡
2024-25シーズンのアタランタでの得点爆発は、着実なキャリアの積み重ねがあってこそのものです。
ティグレ(アルゼンチン)での2022シーズン22ゴール、2023シーズン11ゴールという実績がジェノアの目に留まり、欧州挑戦のチャンスを掴みます。ジェノアで7ゴールを記録した後、2024年夏にアタランタへ移籍し、2024-25シーズンに25ゴール(得点王)という圧巻のシーズンを送りました。
シュート技術と決定力の高さ
レテギさんのシュート技術は、派手さよりも確実性に重きを置いた「実用的なシュート」と言えます。
合理的なシュートフォームと安定感
レテギさんのシュートは爆発的なパワーや芸術的なカーブを誇るものではありませんが、安定感と確実性に優れています。
ボールが転がってきた際の体の使い方は合理的で、上半身をしっかり固定し、軸を保ちながらフィニッシュへ持ち込みます。クロスやルーズボールに対する反応速度も速く、余計な準備動作を省いて即座にシュートを放てる点は大きな武器です。両足と頭で多彩に得点できることも、信頼性の高いストライカーとして評価される理由のひとつです。
ペナルティキックの高い成功率
ペナルティキックでも高い成功率を誇るレテギさん。
冷静なキックとコース選択で、重要な局面でも動じないメンタルの強さを持っています。2024-25シーズンにもペナルティから得点を積み重ね、25ゴールの中にはPKも含まれていますが、「PKだから評価が低い」という見方は当たらないとレテギさん自身も語っており、どんなゴールも価値があるというプロとしての姿勢が伝わります。
課題:シュートまでの準備動作の遅さ
一方、課題もはっきりしています。
エリートストライカーであれば最小限のステップでシュートに持ち込めますが、レテギさんの場合は余計なステップが入ることがあり、その間に相手DFにブロックされる場面が生まれます。特に一流のセンターバックに囲まれた場面では、この遅さが顕著に見える傾向があります。プレッシャー下では軸足の向きが不安定になりやすく、タイトな角度からのシュートで精度が落ちることもあります。
さらに、ボールコントロールの粗さも指摘される課題のひとつです。ドリブル成功率は低く、自らの個人技で試合を打開するタイプではありません。しかし裏を返せば、チームの戦術や味方のサポートが適切であれば、これらの弱点は十分に補えるとも言えます。
「弱点があっても結果を出す」という事実こそがレテギさんの真の価値を示しています。25ゴールという数字は、弱点を補って余りある「強みの本質」を持つ選手であることの証明です。
守備での献身性と戦術的理解
現代のストライカーに求められる守備への貢献においても、レテギさんは高い評価を受けています。
前線からの積極的なプレス
レテギさんは前線からのハードワークを怠らず、相手DFやGKにプレッシャーをかけ続けることで守備面でもチームに貢献します。
単に追い回すだけでなく、実際にボールを奪い返して速攻につなげる場面も見られます。この守備への献身性は、監督にとって「扱いやすい選手」として重宝される大きな理由の一つです。攻撃面では圧倒的な得点力を持ちながら、守備でも貢献できる選手は現代サッカーで非常に価値があります。
セットプレー守備での貢献
自陣のセットプレー守備でも存在感を発揮します。
184cmという身長と空中戦の強さを活かして、コーナーキックやフリーキックの守備でも有効に機能します。得点だけでなく守備のセットプレーでも役割を果たすことで、チームにとって「攻守両面で信頼できる選手」としての地位を確立しています。
戦術的理解の高さ
レテギさんの評価を高めているのは、戦術的な理解度の高さでもあります。
攻撃の局面ではどのスペースを攻めるべきか、いつ動き出すべきかを的確に判断できます。トランジション時には、味方の進路を妨げずに新たなスペースを作り出し、ボール保持者にとって最適な選択肢を提供します。また、クロスやカットバックの供給が多いチームにおいてこそ彼の能力は最大限に発揮されることも、自分自身が最もよく理解しています。
監督目線で見れば「指示に忠実に動き、チームのために守備もこなし、かつゴールも取れる」という特性は非常に扱いやすい選手です。スパッレッティ監督やガスペリーニ監督が信頼を寄せる最大の理由がここにあります。
マテオ・レテギのプレースタイルを生んだキャリアと背景
- スポーツ一家とフィールドホッケーからの転向
- アルゼンチンでの下積みとティグレでの覚醒
- イタリア代表選出とトッティの絶賛
- ジェノアからアタランタへ|欧州での開花
- セリエA得点王の2024-25シーズン
- サウジアラビア移籍と今後の展望
スポーツ一家とフィールドホッケーからの転向
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レテギさんのサッカー選手としての原点は、スポーツ一家という環境にあります。
父親はフィールドホッケーの元五輪金メダリスト
レテギさんの父親はフィールドホッケーのアルゼンチン代表として五輪金メダルを獲得した元アスリートで、その後もアルゼンチン代表の監督を務めるなど第一線で活躍した人物です。
妹もフィールドホッケーの選手という純粋なスポーツ一家の中で育ったレテギさんは、幼少期から運動神経を磨く環境に恵まれていました。実際、レテギさん自身も16歳までフィールドホッケーをプレーしており、球技センスや身体能力の基礎はホッケーから培われたとも言えます。
16歳でサッカーに専念
16歳でフィールドホッケーからサッカーに専念することを決め、ボカ・ジュニアーズのユースに加入しました。
フィールドホッケーで鍛えた空間認識能力と身体バランスは、サッカーのポストプレーやゴール前での動き出しに活きています。「16歳からのスタートという遅さ」を感じさせない飛躍的な成長は、幼少期から培ってきたスポーツ全般の基礎があったからこそと言えます。
曽祖父母のルーツと国籍選択
アルゼンチン生まれながらイタリア代表を選択した背景には、家族のルーツがあります。
レテギさんの曽祖父母がイタリア移民であり、イタリア国籍を取得する資格がありました。2023年、イタリア代表監督ルチアーノ・スパッレッティさんに招集されたことをきっかけにイタリア代表への参加を選択。アルゼンチンA代表でのキャップがなかったため、この転換が可能でした。
「なぜアルゼンチン代表ではなくイタリア代表なのか?」という疑問を持つファンも多いですが、レテギさん自身はイタリアのルーツとクラブ(ジェノア→アタランタ)への強い愛着を持っており、「イタリア人として戦いたい」という意思を持っての決断でした。
父親のルイスさんがフィールドホッケーで築いた「スポーツで国際的に活躍する」という家族の伝統を、レテギさんはサッカーで引き継ぎました。競技は異なっても「トップで戦い続ける」という精神は親子共通であり、現在のイタリア代表での活躍はその精神の体現と言えます。
アルゼンチンでの下積みとティグレでの覚醒
レテギさんのキャリアはアルゼンチンでの長い下積みから始まります。
ボカ・ジュニアーズから複数クラブへのレンタル
2017年にボカ・ジュニアーズのトップチームに登録されましたが、出場機会はわずか1試合にとどまり、翌年から複数クラブへのレンタル移籍でキャリアを積んでいきます。
エストゥディアンテスで29試合5ゴール、タジェレスで61試合7ゴールと着実に実績を積み上げました。この時期のレテギさんは「将来性のある若手」という評価でしたが、爆発的な活躍には至っていませんでした。
ティグレでの得点爆発
転機はティグレへの移籍でした。
2022シーズンに40試合22ゴールという驚異的な成績を残し、アルゼンチン・プリメーラ・ディビシオンの得点王に輝きます。翌2023シーズンも21試合11ゴールと好調を維持し、合計35ゴール以上という実績がヨーロッパのスカウト陣の目に留まりました。
ティグレでの活躍は、レテギさんが「ポストプレーだけでなく自らも大量得点できる」ことを証明するものでした。この経験がのちのセリエA得点王という成果の土台となっています。
ティグレはアルゼンチン・ブエノスアイレス州のクラブで、大物選手が集まる名門ではありません。そんな環境でも得点王になれた背景には、「クロスが多いチームのシステムとの相性の良さ」がありました。ティグレはウィングからの積極的なクロスを軸とする攻撃的なチームで、レテギさんのポストプレーとゴール前の動き出しが完璧にフィットしたのです。
アルゼンチンで積み上げた実績が欧州移籍への切符となり、2023年にジェノアへの移籍を実現させました。下積み時代の経験が全て「伏線」として機能した形です。
ティグレ在籍中、レテギさんは代表歴なしの状態でイタリア代表に招集されました。「どのクラブ?」「どのリーグ?」という疑問を持つ人も多かった中、デビュー戦でゴールを決めて沈黙させた事実は、彼の真の実力を証明するものでした。
イタリア代表選出とトッティの絶賛
アルゼンチンでの活躍がイタリア代表への門戸を開きました。
2023年のイタリア代表デビュー
2023年3月、イタリア代表のスパッレッティ監督がレテギさんを初招集しました。
EURO2024予選のイングランド戦でデビューを果たし、デビュー戦でゴールを記録するという鮮烈な印象を残しました。「アルゼンチン生まれのイタリア代表」というユニークなバックストーリーもあって、イタリアのサッカーメディアは大きな話題として取り上げました。
フランチェスコ・トッティの絶賛
イタリアサッカーの生きる伝説、フランチェスコ・トッティさんもレテギさんのプレーを高く評価しています。
「素晴らしい選手だ」というトッティさんの言葉はイタリア国内で大きな反響を呼び、レテギさんへの注目度を一気に高めました。現役時代にローマのCFとして数々の記録を打ち立てたトッティさんの評価は、イタリアにおいて最高の推薦状と言えます。
代表での実績
イタリア代表では現在も継続的に招集されており、通算20試合出場6ゴールという実績を積み上げています。
スパッレッティ体制のイタリアでエースFWとして先発を担うことも多く、特に「クロス供給が豊富なイタリアのシステム」との相性の良さが発揮されています。
「アルゼンチン出身がイタリア代表」というユニークな背景は当初サポーターの間でも賛否があったそうですが、結果を出し続けることで周囲の評価も一変しました。現在はイタリア代表に欠かせないエースFWとして認知されています。
また、イタリア代表でのデビュー後も国内リーグでの活躍が続いたことで「一過性の注目ではない」という評価が定着。スパッレッティ監督がレテギさんを「わが代表のエース」と位置づけるほどの信頼を獲得しました。
2024-25シーズンの活躍を受け、イタリア国内では「10年に1人のストライカー」という声も上がっており、かつてのルカ・トーニさん(2006W杯直後のバロンドール候補)に並ぶ存在として語られることも増えています。
ジェノアからアタランタへ|欧州での開花
2023年の欧州移籍は、レテギさんのキャリアを新たなフェーズへと押し上げました。
ジェノアでの初シーズン
2023年夏にジェノアへ移籍し、セリエAでの初挑戦を開始したレテギさん。
初年度は29試合7ゴールという結果を残し、欧州のレベルでも通用することを証明しました。特にディフェンスの組織された環境でもゴールを決められることを示し、アタランタのスカウト陣の評価を高めました。
アタランタへの移籍とガスペリーニの評価
2024年夏、アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督がレテギさんに白羽の矢を立てました。
ガスペリーニ監督は攻撃的なサッカーを標榜し、サイドからの積極的なクロス・カットバック供給を重視します。このスタイルとレテギさんのゴール前での動き出しが完璧にマッチし、結果として25ゴール(得点王)という圧巻のシーズンが生まれました。
ジェノアでの7ゴールという実績は「十分な数字」でしたが、アタランタという環境変化がレテギさんの真の能力を引き出した形です。監督や戦術との相性が得点数に直結するという「環境依存型ストライカー」の典型例と言えます。
ジェノアからアタランタへの移籍は「セリエAの中でのステップアップ」という形で、欧州サッカーへの適応を完了したレテギさんが次のステージに進む決断でもありました。
ジェノアは歴史あるクラブですがタイトル争いをするチームではなく、アタランタは近年UCL常連の強豪クラブです。この移籍は「得点王になれる環境を自ら選びに行った」とも解釈でき、レテギさんのキャリア戦略の賢さを示しています。
アタランタには移籍金約3000万ユーロで加入したとされており、翌シーズンの25ゴールという結果から見ると、投資対効果は極めて高い補強だったと言えます。
ジェノアでの1年間はセリエAへの適応期間として機能し、アタランタではその土台の上に爆発的な得点力を発揮しました。ゴールさえ量産できれば一気にビッグクラブへの扉が開くという確信を持ちながら、レテギさんは環境移行を決断したのでしょう。
セリエA得点王の2024-25シーズン
2024-25シーズンのレテギさんはまさに「無双状態」ともいえる活躍を見せました。
25ゴールという驚異的な記録
セリエAで25ゴールを記録してシーズンの得点王に輝いたレテギさん。
イタリアサッカー界で25ゴールという数字は非常に高い水準で、多くのシーズンで得点王となれるゴール数です。この数字を叩き出せた背景には、ガスペリーニ監督のシステムとの相性の良さ、アタランタのチームメートによる良質な供給、そしてレテギさん自身のゴール前での嗅覚の鋭さがあります。
アタランタをCL圏内に導く
レテギさんの得点王活躍により、アタランタはUEFAチャンピオンズリーグ出場圏内の3位でシーズンを終えました。
クラブにとっても歴史的なシーズンであり、レテギさんはその中心として機能しました。「個人の活躍がチームの成績に直結する」という理想的な形を示したシーズンでした。
このシーズンのレテギさんは「前半」「後半」の両方で安定したペースでゴールを積み上げ、「前半だけ良かった」という評価に終わらない真のストライカーとしての資質を証明しました。週に1ゴールペース以上という圧巻の数字は、欧州サッカー史でも上位に入るシーズンパフォーマンスです。
このシーズンのアタランタはセリエA3位フィニッシュでCL出場権を確保しており、レテギさんの25ゴールがクラブの欧州進出に直接貢献しました。チームの勝利と個人の数字が両立できた理想的なシーズンでした。
主な成績推移
| シーズン | クラブ | リーグ出場 | ゴール | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | ティグレ(ARG) | 40試合 | 22 | アルゼンチン得点王 |
| 2023-24 | ジェノア | 29試合 | 7 | セリエAデビュー |
| 2024-25 | アタランタ | – | 25 | セリエA得点王 |
上記の得点推移を見ると、ティグレ在籍の2022-23シーズンに22ゴールでアルゼンチン得点王を獲得してから、欧州移籍後も着実に成長を遂げていることがわかります。
セリエAは世界屈指の守備の堅さで知られるリーグです。そこで25ゴールを記録したという事実は、レテギさんの得点能力が本物であることを証明しています。ルカクさんやオスイメンさんといった同ポジションの強豪を凌いで得点王になれたのは、プレースタイルの引き出しの多さあってこそと言えるでしょう。
サウジアラビア移籍と今後の展望
セリエA得点王という輝かしいシーズンを経て、レテギさんには次の大きな決断が訪れました。
約118億円での移籍発表
2025年7月、アルカーディシーヤ(サウジアラビア1部)がレテギさんの獲得を発表しました。
移籍金は6850万ユーロ(約118億円)という大型トレードで、契約は4シーズン、年俸は2000万ユーロ(約35億円)と報じられています。「セリエA得点王を取ったタイミングでのサウジ移籍」という決断には驚きの声も多くありましたが、財政的な安定と新たな挑戦という観点からは合理的な選択とも言えます。
サウジリーグでの役割と期待
サウジアラビアには近年、クリスティアーノ・ロナウドさん、カリム・ベンゼマさんなど世界的なスターが集まっており、リーグのレベルも向上しています。
アルカーディシーヤでの期待は得点王級のパフォーマンスであり、レテギさんのポストプレーとゴール前での嗅覚はサウジリーグでも十分通用するはずです。一方でイタリア代表への選出継続は移籍後のパフォーマンス次第となり、欧州トップリーグを離れることでの影響が注目されています。
今後のキャリア展望
レテギさんはまだ26歳と、FWとしてのキャリアピークを迎えつつある年齢です。
サウジリーグでの実績を積み上げながら、再び欧州への復帰を目指すキャリアプランも考えられます。いずれにしても、「セリエA得点王」という実績を引き下げての移籍であり、その選択が今後のキャリアにどう影響するか、世界中のサッカーファンが注目しています。
サウジアラビアリーグにはロナウドさん、ベンゼマさん、ネイマールさんといった世界的スターが名を連ねており、レテギさんもその一員として存在感を示すチャンスがあります。父親のルイスさんがフィールドホッケーで世界を舞台に活躍したように、レテギさんもサッカーで世界の舞台に立ち続ける姿勢は変わらないでしょう。今後の活躍から目が離せません。
マテオ・レテギのプレースタイルの総まとめ
- 1999年4月29日アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれでイタリア国籍を持つCF
- 父親はフィールドホッケー元五輪金メダリストのスポーツ一家出身
- 16歳までフィールドホッケーをしており、16歳からサッカーに専念した
- 最大の特徴はクラシカルなターゲットマン型CFで「確実性と堅実さ」が持ち味
- 強靭なフィジカルとポストプレーでセカンドラインの攻撃参加を促す
- 相手DFの死角を突く動き出しとゴール前での嗅覚が得点力の源泉
- 両足と頭、ペナルティキックでも多彩に得点できる信頼性の高いストライカー
- 前線からのプレスなど守備でも献身的に貢献する戦術的理解度の高さ
- 弱点はスピード不足・ボールタッチの粗さ・シュートまでの準備動作の遅さ
- 2023年にイタリア代表デビューし、デビュー戦でゴールを記録した「逆輸入選手」
- フランチェスコ・トッティが絶賛するほどの才能と評価を得た
- 2024-25セリエAで25ゴールの得点王に輝きアタランタをCL圏内に導いた
- 2025年7月に約118億円でサウジのアルカーディシーヤへ移籍した
- イタリア代表通算20試合6ゴールを記録しているイタリアのエースFW
- 供給が整ったチームでこそ真価を発揮する「環境依存型の得点王」
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