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ダヴィド・ラウムさんのプレースタイルについて、気になっている方は多いのではないでしょうか。
RBライプツィヒとドイツ代表で活躍するラウムさんは、元フォワードという異色の経歴から左サイドバックへ転向し、正確な高速クロスと攻撃的な上下動でブンデスリーガ屈指の攻撃型SBへと成長した選手です。
2021-22シーズンにはホッフェンハイムで3得点13アシストを記録してリーグ公認ベストイレブンに選出され、一躍ドイツ代表の左サイドを担う存在になりました。
この記事では、ラウムさんのプレースタイルの特徴から、元FWからSBへ転向した経緯やマインドセットの変化まで徹底的に解説します。
記事のポイント
①:左足からの高速クロスが最大の武器で二桁アシストを量産
②:元MF・FWの技術が生きるビルドアップと視野の広さ
③:インナーラップで内側から崩す攻撃的左SBスタイル
④:2部から代表まで駆け上がったマインドセット革命の物語
ダヴィド・ラウムのプレースタイル|特徴と強み
- ラウムのプレースタイルの核心|高速クロスと攻撃参加
- ビルドアップ力とパスセンス|元MFならではの技術
- インナーラップで崩す|左サイドを制圧する突破力
- スタミナと上下動|90分間走り続ける推進力
- 守備への取り組み|攻撃型SBの課題と克服
- ドイツ代表での役割|左サイドを担う主力として
ラウムのプレースタイルの核心|高速クロスと攻撃参加
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ダヴィド・ラウムさんのプレースタイルを語るうえで、まず押さえておきたいのが「高速クロス」です。
左足から放たれる精密なクロス
ラウムさんの最大の武器は、左足から繰り出される正確で速いクロスボールです。
低弾道のアーリークロスと、敵陣深い位置まで持ち込んでから折り返すクロスを、状況に応じてうまく使い分けるのが特徴的です。
アーリークロスは相手DFが対応する前にボールを入れることで、ストライカーに有利な状況を生み出します。
一方、深い位置からの折り返しはGKとDFの間という守備側が最も嫌がるゾーンへのボールになり、どちらも脅威度が高い。
この使い分けの精度と速さが、シーズンを通じた二桁アシスト量産につながっており、ABEMAの記事でも「最大の武器は左足から放たれる高速クロス」と紹介されています。
アシスト量産の数字が示す貢献度
ラウムさんのクロスの品質は、数字にも明確に表れています。
2021-22シーズンのホッフェンハイムでは、自身初のブンデスリーガ1部挑戦にもかかわらず、リーグ戦で3得点13アシストという印象的な成績を残しました。
サイドバックが13アシストという数字は、前線の選手顔負けの数値であり、ラウムさんのクロスとパスの精度が如何に高いかを物語っています。
この実績が評価されてリーグ公認ベストイレブンに選出され、バイエルン・ミュンヘンやプレミアリーグのクラブからも関心を集める存在になりました。
クロスの種類と使い分け
ラウムさんのクロスは単に「正確」なだけでなく、種類が豊富な点も特徴です。
以下のように複数のクロスパターンを持っており、相手が対応を絞りにくい状況を作り出します。
| クロスの種類 | 特徴 | 使用場面 |
|---|---|---|
| アーリークロス | 低弾道・速球 | 相手DFが揃う前のタイミング |
| 深い位置からの折り返し | GK・DFの間へ | サイドを深く崩した後 |
| インスウィングクロス | 内側に曲がる | ファーサイドのFWへ |
| カットバック | 低い折り返し | ペナルティエリア内FWへ |
攻撃参加の頻度と質
ラウムさんはSBでありながら攻撃参加の頻度が非常に高く、試合中に何度も相手ゴールに迫ります。
RBライプツィヒのスタイルである「ハイプレス+縦への速い攻撃」との相性が抜群で、素早く前線へ飛び出してクロスを入れる動きがチームの攻撃を活性化させています。
「今のポジションとRBライプツィヒのスタイルの相性はパーフェクト」とラウムさん自身が語っているように、チームの哲学とプレースタイルが見事にマッチしているといえます。
ビルドアップ力とパスセンス|元MFならではの技術
ラウムさんのプレースタイルの隠れた強みが、元MFとしての視野の広さとパス技術です。
ショートパスの正確さ|ポゼッションに貢献
ラウムさんは元MFという経歴を持つため、サイドバックとしては珍しいほどショートパスが正確です。
ビルドアップの局面では、CBやボランチとの三角形を作りながらボールを動かし、相手のプレスを回避するパスを出せます。
「元MFらしくショートパスも正確で、味方のパスコースを作るポジショニングにも長けている」とABEMAが分析しているように、味方のためにスペースを作る動きも秀逸です。
ポゼッションを重視するチームでも、トランジションが速いハイプレスチームでも、どちらにも適応できる技術の幅広さがラウムさんの強みです。
視野の広さと状況判断
前線でのプレー経験があるラウムさんは、前を向いたときの状況判断が優れています。
ボールを受けた瞬間に前線の選手の位置を把握し、最も効果的なパスを選択する能力は、純粋なDFとして育った選手との明確な差別化要素です。
特にFWがどのタイミングでどのコースに入ってくるかを予測してボールを出す「先読みパス」は、ラウムさんがアシストを量産できる重要な要因となっています。
この視野の広さはユース時代にFWとMFを経験したことで磨かれており、ポジション変更が結果的にプレーの幅を大きく広げることになりました。
ビルドアップでの役割
RBライプツィヒでは、ビルドアップ時にラウムさんが内側に絞ってボランチ的な役割を担うことがあります。
相手のプレスをかいくぐってボールを前進させる際に、ラウムさんの技術的な素養が非常に生きてくる場面です。
攻撃的な動きだけでなく、自陣でもボール保持に貢献できるSBは、現代サッカーで非常に需要が高い選手像と言えます。
こうした多機能性がラウムさんを単なる「クロッサー」にとどまらない完成度の高い左SBたらしめているのでしょう。
元FWの感覚を生かしたポジショニング
FW出身だからこそ、SBとして攻め上がった際にゴール前で「どこにポジションを取ればDFが嫌がるか」を本能的に理解しています。
クロスを上げるタイミング、走り込む角度、受け手の動きへの対応——これらすべてに元FWとしての感覚が宿っており、それがラウムさんのクロスを特別なものにしています。
「プレーできるポジションが増えるほど、コーチに良い印象を与えられる」とラウムさん自身も語っており、多ポジション経験が現在の高い適応力の源泉になっています。
インナーラップで崩す|左サイドを制圧する突破力
ラウムさんのプレースタイルのもう一つの大きな特徴が「インナーラップ」による内側からの崩しです。
インナーラップとは何か
インナーラップとは、SBが外側(サイドライン際)ではなく内側に走り込んで攻撃参加するプレーのことです。
通常のオーバーラップ(外側から追い越す動き)と異なり、内側に入ることで相手のDFとMFの間のスペースを使えるのが特徴です。
ラウムさんはイーフットボールのプレースタイルでも「インナーラップサイドバック」に設定されており、このスタイルが選手特性として認められています。
左サイドを制圧する攻撃力
ラウムさんが内側に入ることで、左ウイングとポジションが入れ替わり、相手守備がどちらを見ればいいか混乱します。
左ウイングがサイドに開いて相手SBを引きつけ、そのスペースにラウムさんが入り込む——この連携パターンはRBライプツィヒの攻撃の重要な形になっています。
内側からミドルシュートを放つことも可能で、攻撃パターンが一段と増えることでDFが対応を1つに絞れません。
タイミングと判断力の鋭さ
インナーラップは走り込むタイミングが命です。
早すぎれば相手に読まれ、遅すぎればスペースが消える。ラウムさんはこのタイミングの感覚が鋭く、ギリギリまで動きを隠してからスペースに入り込む動きが得意です。
この判断力の鋭さも、元MFとしての経験から培われた感覚によるものが大きいといえます。
左サイドバックとして、これだけ多彩な攻撃参加のパターンを持つ選手は世界的に見ても希少で、だからこそRBライプツィヒがラウムさんを5年契約で獲得した価値があるんですよね。
インナーラップが生む攻撃の広がり
インナーラップを効果的に使うためには、チームメイトとの意思疎通と日頃のトレーニングの積み重ねが不可欠です。
ラウムさんの場合、RBライプツィヒの練習でこのインナーラップの動きをチームとして徹底的に磨いており、試合中でも自然な形でこの動きが出てくるようになっています。
相手守備陣にとっては、外に来るのか内に来るのかを常に読まなければならない状況が続き、精神的なプレッシャーもかかります。
この「どちらに来るか分からない」という状況を作り出すこと自体が、ラウムさんのインナーラップが持つ最大の価値と言えるでしょう。
スタミナと上下動|90分間走り続ける推進力
攻撃面の特徴が目立つラウムさんですが、90分間走り続けるスタミナも際立った特徴です。
SBとして求められる上下動の量
現代サッカーのSBは攻守両面で90分間動き続ける運動量が求められます。
特に攻撃的なSBは、ビルドアップ参加→前線への攻撃参加→自陣への帰還という長い上下動を繰り返すことが求められ、体力的な負荷が大きいポジションです。
ラウムさんはこの上下動を試合を通じて継続でき、後半の終盤でも攻撃参加の質が落ちない点が評価されています。
ABEMAも「90分間上下動を繰り返すことができるスタミナも備えている」と紹介しており、このスタミナこそがラウムさんを攻撃的なSBとして機能させる基盤となっています。
フィジカルトレーニングへの取り組み
ラウムさんはキャリアの転換点で、フィジカルとメンタルを徹底的に鍛え直した経験があります。
グロイター・フュルトで試合に出られなかった時期、「練習時間よりも早く行き、遅く帰るようになりました。フィジカルとメンタルを鍛えて生活全体のモチベーションを高めました」とラウムさんは語っています。
食事や睡眠などサッカー以外の部分にも注意するようになり、プロフェッショナルとして生活を送ることを意識した結果、現在のスタミナと推進力が身についたといえます。
ハイプレスとの相性
RBライプツィヒが採用するハイプレス戦術は、選手に高い運動量を要求します。
前線から積極的にプレスをかけ、相手ボールを高い位置で奪いに行く戦術では、SBにも守備での走力が求められます。
ラウムさんの高いスタミナと走力は、このスタイルと完璧に合致しており、「今のポジションとRBライプツィヒのスタイルの相性はパーフェクト」という言葉の裏付けにもなっています。
攻守両面でハードワークできる選手がいるチームは、戦術的な選択肢が増え、試合の主導権を握りやすくなります。ラウムさんはまさにそういった存在です。
守備への取り組み|攻撃型SBの課題と克服
攻撃力が突出するラウムさんですが、守備面については正直な話、まだ課題があるのも事実です。
守備の現状と課題
ABEMAの分析では「ディフェンス面にはまだまだ課題も多く、対人守備の際に相手に簡単に突っ込んでかわされる場面や、カウンターを受けている際に戻り遅れてしまうシーンが目立つ」とされています。
攻撃参加を積極的に行うSBは、カウンター時に帰還が間に合わないリスクを常に抱えています。
特に「寄せるタイミング」と「1対1での対応」については、改善が継続的に求められている部分です。
ここは正直に認めておくべきポイントで、ラウムさんのプレースタイルを理解するうえで守備面の課題も知っておくことは大切ですよね。
球際の強さ|タックルでのリカバリー
ただし、守備面での弱点ばかりではありません。
ABEMAも「とは言え球際自体は強く、鋭いタックルでチームのピンチを救うこともある」と評価しており、1対1での守備意識は確実に育っています。
守備の対応の仕方(ステップ、体の使い方)については若い選手としての成長過程にあり、経験を積むことで改善される部分も多いとされています。
特にRBライプツィヒで継続してプレーすることで守備の経験値が積み上がり、年々改善が見られると評価する専門家も多くいます。
チームシステムによる守備負担の軽減
ラウムさんの守備の課題をチームとして補完する仕組みも存在します。
RBライプツィヒのシステムでは、ラウムさんが高い位置に上がった際に、ボランチがスライドして守備のカバーに入るなど、組織的な守備補完がされています。
「個人の守備力」だけでなく「チーム全体の守備組織」で補い合うのが現代サッカーの考え方であり、ラウムさんが攻撃に専念できる環境が整っているといえます。
改善の取り組みと成長の軌跡
ラウムさん自身も守備の課題を認識しており、トレーニングで継続的に取り組んでいます。
マインドセットの変化(後述)により、弱点を見つめて改善することへの意識が高まっており、年々守備面の評価も上がってきています。
ラウムさんがさらに成熟した選手になるにつれ、攻守のバランスが整ったSBへと進化していくことが期待されています。
ドイツ代表での役割|左サイドを担う主力として
ラウムさんはわずか数年のうちにドイツ代表の左SBのレギュラーポジションを掴みました。
代表デビューから定着まで
2021年9月にドイツ代表デビューを飾ったラウムさんは、その後も安定したパフォーマンスを披露して代表の左SBレギュラーに定着しました。
UEFAネーションズリーグではグループステージの全6試合に出場するなど、代表での信頼も確固たるものになっています。
ブンデスリーガ2部から代表入りまでわずか数シーズンという急成長ぶりは、ドイツサッカー界でも特筆すべき話題となりました。
カタールW杯への参加
2022年のFIFAワールドカップ・カタール大会では、ドイツ代表として参加しました。
ドイツはグループステージで敗退という残念な結果となりましたが、ラウムさんは代表での経験を積む機会となりました。
この大舞台での経験が、その後のラウムさんのプレースタイルをさらに磨く糧となっています。
代表でのラウムのプレースタイル
ドイツ代表ではクラブと同様に左SBとして左サイドを担い、高精度のクロスとアシストでチームに貢献します。
代表でも「左サイドからの高速クロスを武器にチャンスを演出する」というスタイルは一貫しており、クラブと代表でプレースタイルに変わりはありません。
インテルのロビン・ゴセンスさんやマルセル・ハルステンベルクさんとのポジション争いを制してレギュラーを掴んでいる点が、ラウムさんの実力の証明となっています。
今後も代表での活躍を続け、2026年北中米ワールドカップではさらなる高みを目指すことが期待されています。
ドイツ代表でも、ラウムさんの高速クロスと積極的な攻撃参加が重要な武器として機能しており、ハンジ・フリック監督体制のドイツ代表でも主力として期待が高まっています。
2026年の北中米ワールドカップは4年に一度の最大の舞台。カタールW杯でグループステージ敗退に終わった悔しさをぶつける場として、ラウムさんの存在感がさらに高まるでしょう。
ダヴィド・ラウムのプレースタイルを育てた経歴
- ラウムのプロフィール|ニュルンベルク出身のドイツ代表
- グロイター・フュルト時代|FWから左SBへの転向
- マインドセットの革命|ポジティブ思考で急成長
- ホッフェンハイムでの躍進|13アシストとベストイレブン
- RBライプツィヒ加入と現在の活躍
- ダヴィド・ラウムのプレースタイルの今後の展望
ラウムのプロフィール|ニュルンベルク出身のドイツ代表
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まず、ダヴィド・ラウムさんの基本プロフィールを確認しておきましょう。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| フルネーム | ダヴィド・ラウム(David Raum) |
| 生年月日 | 1998年生まれ |
| 2026年05月06日現在の年齢 | 27歳 |
| 出身地 | ドイツ・ニュルンベルク |
| 身長 / 体重 | 180cm / 75kg |
| 国籍 | ドイツ |
| ポジション | 左サイドバック(元FW/MF) |
| 利き足 | 左足 |
| 所属クラブ | RBライプツィヒ |
ニュルンベルクで始まったサッカーキャリア
ラウムさんはドイツのニュルンベルクで生まれ、4歳の時に地元のクラブでサッカーを始めました。
幼い頃から才能を発揮し、隣町のクラブであるグロイター・フュルトの下部組織に引き抜かれます。
ユース時代はMFとしてプレーしており、2016-17シーズンにはU-19チームで10得点12アシストという目覚ましい成績を残しています。
この活躍が認められてU-19ドイツ代表に選出され、将来有望な若手として注目されるようになりました。
ユース時代の経験が生きる現在
MFとして磨いた技術と視野の広さは、現在のラウムさんのサイドバックとしてのプレースタイルの大きな基盤になっています。
ユース時代はU-19代表に選出されるほどの才能を持ちながら、プロの世界ではなかなか突破口が見つからない時期を経験します。
その後のポジション変更とマインドセットの変化が、ラウムさんのキャリアを劇的に変えることになります。
ここ、サッカーの世界でもスポーツ全般でも、才能があっても若い頃に壁にぶつかることは珍しくありません。ラウムさんの物語はそこからどう立ち上がるかの好例です。
グロイター・フュルトでのトップデビュー
2016-17シーズンにグロイター・フュルトのトップチームデビューを飾り、翌シーズンにはブンデスリーガ2部で20試合に出場して完全定着を果たします。
当時はユーティリティプレーヤーとして左右のサイドハーフ・サイドバック、時にはセンターフォワードまで様々なポジションをこなしていました。
この多様な経験が、後に攻撃型左SBとして花開く際の土台となりました。
どんなポジションでも高い水準でこなせる適応力は、グロイター・フュルトのユース・トップ時代から一貫した特徴であり、この柔軟性が後のキャリアの急加速を可能にしています。
ニュルンベルクという競争の激しいサッカー環境で育ち、そこから着実にステップアップしていったラウムさんの歩みは、地道な努力の積み重ねの大切さを教えてくれます。
グロイター・フュルト時代|FWから左SBへの転向
ラウムさんのキャリアの転換点は、2019-20シーズンに訪れました。
ポジション転向の決断
2019-20シーズン、ラウムさんはグロイター・フュルトでレギュラーに定着できない状況に置かれていました。
そこで当時の監督シュテファン・ライトルさんが下した決断が「ラウムを左サイドバックに固定する」というものでした。
最初はサイドバックへの転向に乗り気ではなかったとラウムさんは振り返っています。「守備が好きなフォワードなんていませんからね(笑)」という言葉からも、複雑な心境がうかがえます。
しかし「ピッチに立ちたいならどんなポジションでも受け容れようというマインドセットに切り替えました」と語っており、前向きに転向を受け入れていきました。
サイドバックとしての才能開花
転向後、ラウムさんはSBとしての才能を急速に開花させていきます。
元MFならではのパスセンスと視野の広さに加え、スピードと左足のクロス精度がSBとして理想的な形でかみ合いました。
2020-21シーズンにはリーグ戦全試合に出場してチームをブンデスリーガ1部昇格に導く活躍を見せ、2部リーグ最高の左SBとして評価が急上昇します。
このシーズン終了後には、東京五輪のドイツ代表(U-24)に選出されました。
昇格後の評価急上昇
チームの1部昇格に大きく貢献したことで、グロイター・フュルトから1部クラブへの移籍の機会が生まれました。
複数の有力クラブからの関心を集め、2021年夏にホッフェンハイムへの移籍を決断します。
「2部リーグ最高の左サイドバック」という評価を引っさげての1部デビューは、ラウムさんにとって大きな挑戦でした。
2部リーグとは言え、全試合に出場してチームを昇格に導いた貢献度は非常に高く評価されており、この実績がなければその後の代表入りや強豪クラブへの移籍はなかったと言えます。
グロイター・フュルトでの2年間(転向後)は、ラウムさんのサッカー人生において最も重要な基礎固めの時期であり、このシーズンがあったからこそ、その後の急成長が可能になりました。
マインドセットの革命|ポジティブ思考で急成長
ラウムさんのキャリアで最も注目すべきポイントが、マインドセットの変化です。
転機となった「自分だけに集中する」決断
グロイター・フュルトでレギュラーを掴めなかった時期、ラウムさんは大きな変化を決意します。
「一番大きな変化はマインドですね。新人として扱われなくなったあとは常に怒りを感じていましたし、常に他人のせいにしていました。ですが、自分だけに集中しなければならないことに気付いたのが大きな一歩になりましたね」とラウムさんは語っています。
この言葉はシンプルですが、プロとして飛躍するための本質を突いた内容と言えます。
生活全体のプロフェッショナル化
「すべてのトレーニングで自分のベストを出すことを決めると、すべてをポジティブに捉えられるようになりました」とラウムさんは続けます。
練習時間よりも早く来て遅く帰るようになり、食事・睡眠など生活全体をプロフェッショナルとして管理するようになりました。
「フィジカルとメンタルを鍛えて生活全体のモチベーションを高めました」という言葉が、この時期の取り組みを象徴しています。
こうした生活習慣の改善が身体能力の向上につながり、現在のスタミナとパフォーマンスの高さに直結しているわけです。
マインドセット変化がもたらした連鎖的な成長
マインドセットが変わってから、ラウムさんのキャリアは連鎖的に加速していきました。
ポジティブなパフォーマンス→レギュラー定着→昇格への貢献→ドイツ代表デビュー→ホッフェンハイム移籍→13アシスト→ベストイレブン→ライプツィヒ移籍と、わずか数シーズンで目覚ましい成長を遂げています。
「考え方の変化がキャリアと成功のカギになった」というラウムさん自身の言葉が、最も的確にこの成長を表しています。
このマインドセットの変化は、サッカー選手に限らず、あらゆるプロフェッショナルにとって普遍的な教訓を含んでいます。
自分でコントロールできることに集中し、外部要因(監督・チームメイト・運)への不満を持ちすぎないこと。この単純だが実践が難しい考え方を体現したラウムさんの物語は、スポーツ心理学的にも興味深いケーススタディです。
ホッフェンハイムでの躍進|13アシストとベストイレブン
2021-22シーズン、ホッフェンハイムでラウムさんは世界に実力を証明しました。
ブンデスリーガ1部デビューシーズンの活躍
ホッフェンハイム加入後すぐさまレギュラーを掴んだラウムさんは、初の1部挑戦にもかかわらず圧倒的な数字を残しました。
リーグ戦で3得点13アシストという成績は、サイドバックとしては異常なほど高いアシスト数です。
シーズン終了後には2021-22シーズンのブンデスリーガ公認ベストイレブンに選出され、一躍ドイツ最高のSBの一人として認知されました。
アシスト王争いに絡む数字
サイドバックで13アシストというのはどれほど凄いかというと、前線のウイングやトップ下でも二桁アシストは簡単ではありません。
ラウムさんはDF登録でありながら、前線の攻撃的な選手と肩を並べるアシスト数を記録したことで、ドイツサッカー界に衝撃を与えました。
このシーズンのパフォーマンスが評価されて、バイエルン・ミュンヘンやプレミアリーグの有力クラブからも獲得の噂が浮上しました。
RBライプツィヒへの移籍
最終的に2022年夏、ラウムさんはRBライプツィヒと5年の長期契約を締結して移籍します。
これはラウムさんのキャリアで最大のステップアップであり、チャンピオンズリーグへの参加も視野に入れた重要な決断でした。
「サッカー界のスピードの速さはクレイジーですよ。昨シーズンは友人たちとソファに座りながらチャンピオンズリーグを視聴していたのですが、今シーズンは出場できるようになりました」というラウムさんの言葉が、この急成長ぶりを端的に表しています。
ホッフェンハイムでの1シーズンがこれほどのインパクトをサッカー界に与えた選手はそう多くなく、まさに「ブレイクアウトシーズン」と呼ぶにふさわしい年でした。
13アシストという数字は現在も語り継がれており、ラウムさんのプレースタイルを象徴するシーズンとして長く記憶されるでしょう。
RBライプツィヒ加入と現在の活躍
RBライプツィヒ加入後のラウムさんの歩みを確認します。
ライプツィヒ加入初年度の苦戦
2022-23シーズンはライプツィヒでの初年度でしたが、チームが開幕から不振に陥り、前監督のドメニコ・テデスコさんが解任されるという混乱を経験しました。
ラウムさん自身も最初はチームの不振に巻き込まれて調子を落とす時期がありましたが、後任のマルコ・ローゼ監督体制になってから徐々に適応し復調の兆しを見せました。
「細かなプレー精度や周囲との連携に課題があった」とされたものの、左SBのレギュラーポジションは確保し続けました。
チャンピオンズリーグデビューの達成
2022年9月、ラウムさんはライプツィヒでのCLグループステージ・シャフタール・ドネツク戦でヨーロッパデビューを飾りました。
ソファでCLを観ていた翌年に自身がCLに出場するという、文字通りの「サッカーのスピードの速さ」を体現する瞬間でした。
「大きな夢が叶いました。ここまでの努力を思い出したからです」とラウムさんはCLアンセムが流れた瞬間の感動を語っています。
現在の状況と今後の展望
現在もRBライプツィヒで中心選手として活躍するラウムさんは、2026年05月06日現在27歳というサッカー選手としての充実期にあります。
ドイツ代表でもポジションを固めており、2026年北中米ワールドカップに向けた重要な戦力として期待されています。
守備面の改善が進めば、世界トップクラスの左SBとして欧州の主要クラブから再び熱い視線を浴びる可能性も十分あります。
「ステップ・バイ・ステップで夢の実現に向けて努力を続けてきた自分を誇りに思います」というラウムさんの言葉通り、今後もその歩みは続いていくでしょう。
キャリアタイムライン
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2019-20 | グロイター・フュルトで左SBへコンバート |
| 2020-21 | リーグ全試合出場・チーム1部昇格に貢献 |
| 2021年9月 | ドイツ代表デビュー |
| 2021-22 | ホッフェンハイムで3得点13アシスト・ベストイレブン |
| 2022年夏 | RBライプツィヒへ5年契約で移籍 |
| 2022年9月 | CL初出場 |
| 2022年 | カタールW杯ドイツ代表として参加 |
ダヴィド・ラウムのプレースタイルの総まとめポイント
- 1998年生まれ、ドイツ・ニュルンベルク出身のRBライプツィヒ所属左サイドバック
- 身長180cm・体重75kg、左利きの攻撃的サイドバック
- 左足の高速クロスが最大の武器で、アーリークロスと折り返しを使い分ける
- ホッフェンハイムの2021-22シーズンに3得点13アシストを記録しベストイレブン受賞
- 元MF・FWとしての経験を生かした広い視野とパスセンスが守備的選手とは一線を画す
- インナーラップSBとして内側から崩すプレーが戦術的に非常に有効
- 90分間上下動を繰り返すスタミナと推進力がRBライプツィヒのハイプレスと相性抜群
- 対人守備や帰還の遅れなど守備面には課題があるが継続的に改善中
- 2021年9月にドイツ代表デビュー、カタールW杯にも参加した代表の主力
- グロイター・フュルト2部時代にFWから左SBへ転向し才能を開花させた
- 「自分だけに集中する」マインドセットの変化が急成長のきっかけとなった
- 2022年夏にRBライプツィヒと5年の長期契約でステップアップ移籍
- CLデビューは「昨年まで友人とソファで観ていた大会」という急成長を象徴するエピソード
- 2026年北中米W杯に向けてドイツ代表の左SBとしての地位をさらに固めている
- 元FWの感覚とSBの役割を融合させた唯一無二のプレースタイルが世界から注目を集めている
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