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アゼディン・ウナヒさんは、2022年カタールW杯でモロッコ代表をアフリカ史上初のベスト4へ導いた注目のセントラルMFです。
モロッコ・カサブランカ出身の彼は、テンポを変えるドリブルと正確なショートパスで中盤を支配するスタイルが持ち味で、スペイン代表監督のルイス・エンリケからも「どこから出てきたんだ?」と驚かれるほどの実力を世界に示しました。
この記事では、アゼディン・ウナヒさんのプレースタイルの特徴や強みをはじめ、キャリアの軌跡、代表での活躍、そして課題と今後の展望まで詳しく解説します。
記事のポイント
①:テンポを変えるドリブルと正確なショートパスが中盤の潤滑油たる最大の武器
②:2022カタールW杯でスペイン・ポルトガル代表を相手に圧巻のパフォーマンスを披露
③:ルイス・エンリケが絶賛した「細身のジダン」の異名を持つ技巧派ミッドフィルダー
④:現在はジローナFC(スペイン)に所属し、10試合3ゴールと復活の兆しを見せている
アゼディン・ウナヒのプレースタイルと基本情報
- テンポを変えるドリブルで間合いを外す突破力
- 中盤の潤滑油として光るショートパスと視野
- 攻守両面で貢献する圧倒的な運動量とプレッシング
- カタールW杯でモロッコを4強へ導いた活躍
- ルイス・エンリケが絶賛|「細身のジダン」の実力
- モロッコ代表でのポジションと代表成績
テンポを変えるドリブルで間合いを外す突破力
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アゼディン・ウナヒさんのプレースタイルを語るうえで、まず外せないのがドリブルの質です。
単純なスピードに頼るタイプではなく、テンポを細かく変化させながら相手の間合いを崩す技術に長けており、密集した中盤でもスルスルと前進できる独特のリズム感を持っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| フルネーム | Azzedine Ounahi(アゼディン・ウナヒ) |
| 生年月日 | 2000年4月19日 |
| 2026年04月15日現在の年齢 | 25歳 |
| 出身 | モロッコ・カサブランカ |
| 身長・体重 | 182cm・72kg |
| ポジション | セントラルMF(サイドMFも可) |
| 所属クラブ | ジローナFC(スペイン)背番号18 |
| 代表 | モロッコ代表(47試合9ゴール) |
ドリブルの質とリズム変化の技術
ウナヒさんのドリブルは、大きく分けて「静から動への爆発的加速」と「細かいタッチでのリズム変化」の2パターンを使い分けるのが特徴です。
相手DFがわずかに重心を移した瞬間を見逃さず、そのタイミングで加速に転じる能力は特筆もので、カタールW杯のスペイン戦でも何度もその場面を披露しました。
タッチが非常に繊細で、ボールを体の近くに置きながらも瞬時に前進できるのは、幼少期にラジャCAとムハンマドVI足球アカデミーで培った基礎技術の賜物です。
また、細身の体格(182cm・72kg)を逆手に取り、重心を低く保ちながら方向転換する際の反応速度は同ポジションの選手と比べてもトップクラスといえるでしょう。
密集地帯での突破力と細身のフィジカルの活かし方
182cmという身長に対して体重72kgと細身のフィジカルは、一見弱点に見えます。
しかしウナヒさんはそのしなやかな体幹を活かし、後ろからDFに当たられても体を折り曲げながらボールをキープする能力を持ちます。
ナムウィキが「長い脚とアフリカ選手らしい弾力のある身体で機敏に動く」と表現したように、体の柔軟性と重心コントロールが密集突破を可能にしている要因です。
実際、カタールW杯のスペイン戦では相手のダブルチームをかわしながら前進するシーンが複数回あり、欧州メディアも「信じられないボールキープ力」と驚嘆しました。
一方で、肩の入れ合いや直接的なフィジカルコンタクトに弱い場面も見られるのが正直なところで、この点は今後の課題として残ります。
両足と多彩なカットインで相手を惑わせるプレー
ウナヒさんは両足でのドリブルが可能で、左右どちらでもカットインや縦突破を選択できます。
これにより相手DFはマーキングの基準を絞りにくく、「縦か、カットインか」という読み合いで常に主導権を持ちやすい状況を作れます。
クラブではサイドMFとして起用されることも多く、左サイドからの右足カットインや、右サイドからの左足縦突破といった変則的な組み合わせでも安定したプレーを見せています。
この器用さが、代表でのセントラルMFとクラブでのサイドMFという異なるポジションを同時に高水準でこなせる理由のひとつです。
中盤の潤滑油として光るショートパスと視野
ドリブルと並んでウナヒさんの大きな武器となっているのが、精度の高いショートパスとゲームを俯瞰する視野の広さです。
正確なショートパスと中盤での役割
ウナヒさんのパスは「中盤の潤滑油」という表現がぴったりで、チームのボール循環を滑らかにする機能を担います。
ワンタッチで素早くはたくパスから、斜めへの前進パスまで幅広いパターンを持ち、モロッコ代表ではアムラバトが奪ったボールを即座に前へ進める役割を担うことが多いです。
カタールW杯での活躍時、モロッコはボール支配率で相手を大きく下回ることが多かったのですが、それでも攻撃のチャンスを作れたのは、ウナヒさんが少ないタッチ数で的確にボールを動かせていたからです。
また、相手のプレスを受けながらでも落ち着いてボールを捌けるメンタルの強さも、このポジションで高く評価されている要素です。
ボールキープ力と脱圧能力
単純にパスを繋ぐだけでなく、プレスを受けた際に自分でボールを保持しながら脱出する「脱圧能力」もウナヒさんの特長です。
相手が複数人でプレスをかけてきた局面でも、体の向きを変えながらドリブルで前進し、チームのボール保持継続に貢献する場面がW杯でも多く見られました。
スペイン戦でボール支配率が70%以上を相手に握られながらも、ウナヒさん個人はエスケープドリブルを繰り返してチームを救い続けたことは、彼のキャリアの中でも特筆すべき実績です。
この能力はトレーニングだけでは身につかない感覚的な部分も大きく、幼少期からモロッコの路上でサッカーを覚えてきたバックグラウンドが影響していると言われています。
視野の広さとゲームの読み
前を向いた状態での視野の広さと、ゲームの流れを読む能力もウナヒさんが評価される理由です。
ボールを受ける前にすでに次の選択肢を3〜4つ持っており、DFの配置を見ながら瞬時に最善手を選ぶスピードは現代的なMFの理想形に近いといえます。
モロッコ代表でインサイドハーフを務める際、守備陣形が崩れた瞬間を逃さずにカウンターを仕掛けるスタートダッシュの速さも、この先読み能力があってこそです。
今後さらにパスの精度とラストパスの質が上がれば、チャンスメイカーとしての評価も高まっていくでしょう。
攻守両面で貢献する圧倒的な運動量とプレッシング
ここ、実は地味に見えて最も大切な部分かもしれません。
ウナヒさんの評価が世界的に急上昇した最大の理由のひとつが、攻守にわたる圧倒的な運動量です。
ハイプレッシングの質と判断力
ウナヒさんのプレスは「がむしゃらに走るプレス」ではなく、相手のパスコースを計算しながら角度を絞ったインテリジェントなプレスです。
ナムウィキが指摘したように「タイトに圧迫するのではなく、良い位置を先取りしながら相手の角度を絞った後、ボールだけ抜き出すプレッシャー」を見せるのがウナヒさん流のプレスです。
相手がパスを出そうとした瞬間に体を差し込んでボールを奪うシーン、あるいは相手GKへのバックパスを封じるポジション取りなど、サッカーIQの高さを感じさせるプレスが持ち味です。
モロッコ代表の戦術がカタールW杯でも機能した背景には、ウナヒさんとアムラバトという2人が中盤で高度なプレッシングを展開していた点が大きく貢献しています。
延長戦120分でも落ちないスタミナ
カタールW杯でモロッコが勝ち上がった試合には延長戦にもつれ込むものがあり、120分間を戦い切るスタミナが要求されました。
延長戦120分を走り切っても運動量が全く落ちなかったという証言は複数の現地記者からも出ており、これほどのスタミナを持つMFは当時のW杯でも数えるほどしかいませんでした。
この身体能力はアフリカ出身選手に多い「生まれ持ったフィジカルの強さ」とは少し異なり、技術でカバーしながら省エネで動く走り方の賢さが根底にあると考えられます。
クラブでのフル出場が続いても常にハイレベルのプレーを維持しており、モロッコ代表でも欠かせない存在となっています。
ボールロスト後の即時奪回能力
現代サッカーで重視されるゲーゲンプレスの文化が浸透した結果、ボールを失った直後の即時奪回は高評価の選手の必須スキルになっています。
ウナヒさんはボールロスト直後の切り替えが非常に速く、失った位置からすぐに守備のポジションに戻る動きと、相手が次のプレーを選択する前に身体を差し込む回収能力を両立しています。
この能力があるからこそ、中盤での積極的なドリブル挑戦もチームに許容されており、失ってもすぐに取り返せるという信頼感がウナヒさんのプレーに大きな自由度を与えています。
カタールW杯でモロッコを4強へ導いた活躍
ウナヒさんの名前が世界に知れ渡るきっかけとなったのは、2022年のカタールW杯です。
W杯出場までの経緯と期待
カタールW杯が開幕した2022年11月時点、ウナヒさんはフランス2部のアンジェSCOに所属しながらモロッコ代表入りを果たした若手MFでした。
大会前からモロッコ代表のキーマンとして注目されていたのはアクラフ・ハキミさんやソフィアン・アムラバトさんが中心で、ウナヒさんはまだそれほど知名度が高いわけではありませんでした。
| 大会 | グループ | 結果 | 出場試合 | ゴール | アシスト |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022カタールW杯 | グループF | ベスト4 | 5試合 | 0 | 0 |
それが、グループリーグを勝ち上がるにつれてウナヒさんのパフォーマンスは日を追うごとに輝きを増し、決勝トーナメントに入ると「W杯最大の発見」と評されるまでの選手になりました。
スペイン戦での衝撃のパフォーマンス
大会でウナヒさんが最も際立ったのが、決勝トーナメント1回戦のスペイン戦(PK戦でモロッコが勝利)です。
スペインはボール支配率70%以上を維持しながらもモロッコの守備ブロックを崩せず、ウナヒさんはそのスペインのプレスをことごとくドリブルで躱しながら前進し続けました。
「スルスルと抜けるドリブルとスルーパスで相手の脅威になり続けた」(フットボールチャンネル)と評されたように、この試合での存在感は群を抜いていました。
特に相手のダブルチームを小さいボールタッチで交わしながら前進したシーンは、世界中のメディアで切り抜かれてSNSで拡散されるほどの衝撃を与えました。
ポルトガル戦でのハードワークと準決勝進出
準々決勝のポルトガル戦でもウナヒさんは90分間フル出場し、モロッコが1-0で勝利してアフリカ勢初のベスト4進出を決める試合の中心人物として機能しました。
ポルトガルは後半からクリスティアーノ・ロナウドを投入してパワーをかけてきましたが、ウナヒさんを含むモロッコの中盤は終始安定したフィルターとなり、ゴールを与えませんでした。
「モロッコが1失点しかしていないのはGKボノら最終ラインだけでなく、その前でアムラバトとウナヒが中盤でフィルターとなれているからだ」(フットボールチャンネル)という分析は的確で、このコンビの貢献度は計り知れません。
アムラバトとの最強中盤コンビ
カタールW杯のモロッコ代表最大の強みは、ソフィアン・アムラバトさんとウナヒさんによる中盤のコンビにありました。
アムラバトさんがアンカーポジションで相手の攻撃を潰しながらボールを回収し、そのボールをウナヒさんがすかさず前線へ供給するという役割分担が徹底されていました。
「アムラバトをアシストする形でウナヒはハードワークを続けて、要所でのボール回収に大きく貢献」(フットボールチャンネル)という評価が示すように、2人は戦術的に高度な連携を取っていました。
このコンビがモロッコ代表の守備組織の核となり、W杯全5試合でチームとして1失点という驚異的な守備成績を支えた要因のひとつです。
ルイス・エンリケが絶賛|「細身のジダン」の実力
カタールW杯でウナヒさんを最もドラマチックな形で評価したのが、スペイン代表の元監督ルイス・エンリケさんです。
ルイス・エンリケの衝撃コメントと背景
スペイン代表対モロッコ代表の決勝トーナメント1回戦後、ルイス・エンリケさんは試合後のインタビューでウナヒさんについて次のような発言をしました。
「彼は信じられないほど素晴らしい選手だ。どこから出てきたんだ?」
この発言は世界中のサッカーメディアに引用され、ウナヒさんの名前を一夜にして世界に広めた言葉となりました。
当時ウナヒさんはフランス2部のアンジェ所属の無名に近い存在であり、世界最高峰のリーグに所属するスペイン代表の監督が「どこから出てきたんだ?」と驚くほど、それまでは知名度がなかったことを逆に証明しています。
この発言以降、レスターシティ、ウエストハム、ニューカッスル、リーズ、SSCナポリなど多くのクラブがウナヒさんに接触したとされており、移籍市場でのバリューが急騰しました。
「細身のジダン」という異名の由来
ウナヒさんに付けられた「細身のジダン」という異名は、フランス語圏のメディアが命名したとされています。
ジネディーヌ・ジダンのような流れるようなドリブルとボールコントロールを、細身の体で体現する選手だという意味で名付けられました。
もちろんジダンとは異なる個性がありますが、「テクニックで相手を凌駕する中盤のファンタジスタ」というイメージが当てはまるという点で、多くの識者が同意しています。
ウナヒさん本人はこの異名についてコメントを控えていますが、北アフリカ出身の技巧派選手として、若い世代のモロッコ人選手の憧れの存在になっていることは間違いありません。
各国メディアの評価と注目度の推移
カタールW杯後、ウナヒさんへの評価は世界中で一気に高まりました。
英国メディアからは「W杯で最も価値を上げた選手のひとり」と評され、フランスのレキップ紙は「アンジェが磨いたダイヤモンド」と表現。スペインメディアはジローナ移籍後の活躍を「W杯後の停滞を乗り越えた復活」と歓迎しました。
現在の市場価値は2024年5月時点でTransfermarktが約700万ユーロと評価していますが、ジローナでの活躍次第では再び急上昇する可能性を多くのスカウトが注目しています。
モロッコ代表でのポジションと代表成績
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ウナヒさんはモロッコ代表において、インサイドハーフとしての活躍が特に評価されています。
代表でのポジションと戦術的役割
モロッコ代表の基本フォーメーションは4-1-4-1をベースとしており、ウナヒさんはアムラバトの前、中盤の4人のうちの一角として機能します。
役割は攻守両面にわたり、守備時は相手MFへのプレッシングとボール奪取、攻撃時はビルドアップの起点として前線への供給を担います。
カタールW杯のスペイン戦・ポルトガル戦では、相手のプレスを受けながらも一切ひるまずにボールを前進させ続けたことで、世界から高い評価を受けました。
代表通算成績と主要試合での活躍
ウナヒさんの代表キャリアは2021年12月の初招集から始まります。
| 代表通算 | 試合数 | ゴール | 主な大会 |
|---|---|---|---|
| モロッコ代表 | 47試合 | 9ゴール | カタールW杯(ベスト4)、AFCON2023(ベスト8) |
2022年3月29日のコンゴ民主共和国戦ではデビューゴールとマルチゴールを記録し、カタールW杯のアフリカ最終予選突破に貢献。2025〜26年も代表に選ばれ続けており、現在も代表の中心選手として活躍しています。
2025〜26年の代表での現在の立場
ジローナに移籍した2025〜26シーズン以降も、ウナヒさんはモロッコ代表に継続的に招集されています。
2026年3月の国際親善試合にも出場しており、2026FIFAワールドカップ(北中米開催)へ向けたモロッコ代表の主力候補として期待されています。
カタールW杯での衝撃を知っている世界のサッカーファンからすると、次のW杯でのウナヒさんの活躍は楽しみのひとつになっているはずです。
モロッコ代表は近年アフリカ大陸でも屈指の実力を持つ国として認知されており、2023年アフリカネーションズカップ(AFCON)でもベスト8に進出しています。
ウナヒさんはそのモロッコ代表の中盤の柱として、ハキミさんやアムラバトさんとともにチームを支える存在として定着しており、2026W杯本番での活躍が大いに期待されます。
ジローナでのパフォーマンスが安定してくれば、代表でのスタメン固定もより確実になるでしょう。ここ、かなり注目が集まるポイントですよね。
アゼディン・ウナヒのプレースタイル|キャリアと課題
- 下積みから開花へ|アブランシェ→アンジェの軌跡
- マルセイユでの停滞からジローナで復活するまで
- ジローナFC移籍後の活躍と現在の評価
- ウナヒの課題と弱点|フィジカルとシュート精度
下積みから開花へ|アブランシェ→アンジェの軌跡
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ウナヒさんのサッカー人生は、決して順風満帆ではありませんでした。
ストラスブールBチームでの挫折と下積み
ウナヒさんは2018年、まだ18歳でフランスのRCストラスブールに引き抜かれました。
しかし、2年間所属しながら1軍デビューは果たせずBチームでのプレーにとどまりました。
プロの舞台で「実力不足」を突き付けられた2年間は、選手としての基礎を固める貴重な期間でもありましたが、精神的には厳しい時期でもあったでしょう。
2020年に期限切れで退団し、フランス3部のUSアブランシェへと移籍することになります。
アブランシェでの覚醒と自信の確立
3部のアブランシェでウナヒさんは27試合5ゴールという成績を残し、ついに自分のプレーを高いレベルで発揮できる場所を見つけました。
ストラスブールで燻っていた才能がここで爆発し、翌年にはリーグアンのアンジェSCOが4年契約で獲得するに至ります。
この「挫折→下積み→覚醒」のパターンは、技術的な向上だけでなく精神的な成熟をもたらしており、カタールW杯でのプレッシャーに動じない強さにも繋がっていると考えられます。
アンジェSCOでのブレイクとW杯前夜
2021-22シーズン、アンジェでウナヒさんは32試合2ゴールを記録し、フランス国内で高い評価を受けました。
2021年12月23日には初めてモロッコ代表に招集され、翌2022年3月には代表初ゴールを記録。同年11月のカタールW杯最終メンバーにも名を連ね、世界の舞台へと歩み出しました。
アンジェでの2年間で培ったリーグアンレベルの経験値が、W杯本番での落ち着いたプレーを可能にした土台になっています。
特筆すべきは、2022-23シーズン前半のアンジェでの15試合も含め、クラブで試合勘を保ちながらW杯に臨んだタイミングの良さです。
アンジェSCOはその後財政難でリーグ2(2部)に降格しましたが、ウナヒさんはその前に移籍が決まっており、結果として正しい判断だったと言えます。
アブランシェでの挫折からアンジェでの開花、そしてW杯の舞台へ。この3年間の急成長は、才能と努力が合わさった最良の形といえるでしょう。
マルセイユでの停滞からジローナで復活するまで
カタールW杯後、ウナヒさんには多くのビッグクラブから獲得オファーが届きました。
マルセイユ移籍後の苦闘と停滞の原因
2023年1月、最終的にウナヒさんはオランピーク・ドゥ・マルセイユに移籍しました。
移籍初日にはデビューゴールを決めるなど好スタートを切りましたが、2023-24シーズンは3人の監督交代という混乱の中で出場機会が制限されていきました。
3人もの監督が交代するクラブでは選手の評価基準が一定せず、ウナヒさんのようなスタイルの選手が腰を落ち着けて実力を発揮するのは難しい状況でした。
また、怪我による離脱も影響し、21試合2ゴールという物足りない数字でシーズンを終えました。
パナシナイコスへのレンタルと復調の手応え
2024年9月、ウナヒさんは完全移籍オプション付きでギリシャのパナシナイコスFCにレンタル移籍しました。
ギリシャリーグというレベルダウンと見られる可能性もありましたが、ウナヒさんはここで25試合4ゴールという成績を残し、コンスタントな出場機会と自信を取り戻しました。
マルセイユでの停滞を経て「自分を信じてプレーに集中できる環境」を取り戻したことが、ジローナへの移籍につながっています。
ジローナFC加入の経緯と移籍の意味
2025-26シーズン、ウナヒさんはスペイン・ラ・リーガのジローナFCに加入しました。
ジローナはミチェル・サンチェス監督のもと、2023-24シーズンにラ・リーガ3位という快挙を達成した新興勢力で、ポジショナルプレーを基本とする攻撃的なスタイルがウナヒさんの特性と合致しています。
バックナンバーは18番を付けており、クラブでの役割はインサイドハーフまたはセントラルMFとして期待されています。
スペインサッカーのポジショナルプレー文化は、「ボールを大切にしながら前進する」ウナヒさんのスタイルと非常に親和性が高く、マルセイユ時代とは異なり監督の信頼も得やすい環境が整っています。
ジローナには同じく欧州サッカーで実績を積んだドニー・ファン・デ・ベークさんやダレー・ブリントさんも在籍しており、ウナヒさんにとっても刺激的な環境といえます。
ジローナFC移籍後の活躍と現在の評価
2025-26シーズン現在、ウナヒさんはジローナFCでキャリアの再出発を果たしています。
スペインラ・リーガでの新たな挑戦
ジローナFCはバルセロナを本拠地とするカタルーニャ州のクラブで、スペインのサッカーシーンに完全に定着しつつある急成長クラブです。
ウナヒさんはここで2025-26シーズン、リーグ戦10試合3ゴールを記録しており、W杯後の停滞を乗り越えて本来のパフォーマンスを取り戻しつつあります。
スペインリーグのポジショナルプレー文化はウナヒさんの細かいタッチと視野の広さを活かせる土台であり、今後さらに数字を伸ばす可能性が高いといえます。
ジローナでの役割とチームへの貢献
ジローナでウナヒさんはチームのビルドアップの中心として機能しており、相手のプレスをドリブルで剥がしながら縦へボールを前進させる役割を担っています。
チームメイトにはマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンさんやアクセル・ヴィッチェルさんなど実力者がそろっており、高い環境の中でウナヒさんもレベルアップを続けています。
2025-26シーズン終了時点での成績次第では、再度ビッグクラブからのオファーが届く可能性も十分に考えられます。
現在の市場価値と今後の移籍先候補
現時点でTransfermarktのウナヒさんの評価は下落傾向にありますが、ジローナでのパフォーマンスが上向けば市場価値の回復は十分に見込めます。
カタールW杯後に示したポテンシャルを考えると、スペインやイングランドのミッドテーブル以上のクラブが興味を示し続けているのは確かです。
2026W杯での活躍次第では、再び大規模な移籍市場での話題の中心になることも十分に起こり得ます。
かつてニューカッスル・ユナイテッド、ウエストハム、リーズ、SSCナポリなどが獲得に動いた経緯があるだけに、ポテンシャルへの評価は欧州全体で高いまま維持されています。
ジローナで安定した成績を残し、2026W杯でモロッコ代表を再びベスト4以上に導けば、移籍市場での評価が急回復するシナリオは十分にあり得るでしょう。
ウナヒの課題と弱点|フィジカルとシュート精度
ウナヒさんの強みを多角的に見てきた一方で、正直なところ課題も存在します。
細身のフィジカルが招く対人守備の弱さ
182cmという身長に対して72kgと細身のウナヒさんは、プレミアリーグやラ・リーガのような強度の高いリーグでは肩の入れ合いで押し負ける場面があります。
ナムウィキが指摘したように「フィジカルが弱く、競合を通じたボール占有では危ない姿を見せる」場面は、高強度リーグで継続的に出場するうえでの懸念点です。
体格的なデメリットをテクニックと機動性で補い続けるには、年齢とともに体幹と筋力を継続的に強化していく必要があります。
フィニッシュ精度とゴール前の課題
ウナヒさんはボールキープとパスに長けている反面、シュート力とゴール前でのフィニッシュ精度にはまだ改善の余地があります。
代表47試合9ゴールという数字はポジション的に悪くはありませんが、チャンスの数に対してゴール数が少ないと感じる場面もあります。
インサイドハーフとしてさらに上の評価を得るためには、ここ一番の決定機を確実に決めるフィニッシュの質を高めることが今後の重要テーマになるでしょう。
将来的な成長の余地と可能性
現在25歳のウナヒさんは、まだ選手としての全盛期を迎えていません。
一般的にMFが全盛期を迎えるのは25〜30歳とされており、今後3〜5年の間にさらなる成長が見込めます。
ジローナでのコンスタントな出場と2026W杯での活躍が重なれば、再び欧州のビッグクラブが注目する選手へと返り咲く可能性は十分にあります。
プレースタイル的に磨けば磨くほど輝く技術系のMFは、20代後半に全盛期を迎えるケースが多く、ウナヒさんにはまだ大きな上積みが残されています。
フィジカルトレーニングへの取り組みと、フィニッシュ精度の向上という2つの課題を克服できれば、世界のトップMFとして名を刻む日が来るかもしれません。
カタールW杯でルイス・エンリケを驚かせた才能は本物です。あの衝撃を再び世界に見せる日を、多くのサッカーファンが待ち望んでいます。
アゼディン・ウナヒのプレースタイルと今後の展望の総まとめ
- 生年月日は2000年4月19日、モロッコ・カサブランカ出身のセントラルMF
- 身長182cm・体重72kgの細身の体格をしなやかな動きで補う
- 最大の武器はテンポを変えるドリブルで相手の間合いを外す技術
- 正確なショートパスと視野の広さで中盤の潤滑油として機能する
- 延長戦120分でも運動量が落ちない驚異的なスタミナを持つ
- 2022カタールW杯ではアフリカ史上初のベスト4進出に中心的役割で貢献
- スペイン戦・ポルトガル戦での圧巻のパフォーマンスで世界に名を知らしめた
- ルイス・エンリケから「どこから出てきたんだ?」と絶賛された逸材
- 「細身のジダン」という異名を持つ技巧派MFとして世界から注目される
- モロッコ代表通算は47試合9ゴールと着実に結果を積み上げている
- マルセイユ時代に停滞したがパナシナイコスで復調、現在ジローナで活躍中
- 2025-26シーズンはジローナFCで10試合3ゴールと本来の姿を取り戻している
- 課題はフィジカルコンタクトへの弱さとフィニッシュ精度の安定性
- 現在25歳と全盛期はこれから、2026W杯での活躍も大いに期待
- モロッコ代表の2026年北中米W杯での中心選手として多くの注目を集めている
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