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にじさんじVOIZの炎上に関心を持つ人が増えた今、その背景を丁寧にひも解くことが求められています。
VOIZの炎上のきっかけと初期反応、引退理由に見る運営方針、リスナーとのズレがどうして起きたのかなど、多角的な視点が必要です。
また春崎エアルさんと成瀬鳴さんにまつわる不仲コンビ説の真相や、渋谷ハジメさんが性格悪いランキングに登場した背景など、視聴者が抱える疑問にも具体的に触れていきます。
闇深いと言われる構造的な問題やメンバー間の関係性が招いた影響、さらに現在のにじさんじとの違いまで含め、全体像を整理します。
記事のポイント
①:VOIZが炎上に至った具体的な経緯と背景
②:引退理由と運営方針の関係性
③:リスナーとの認識のズレが生んだ摩擦
④:現在のにじさんじとの違いから見える課題
にじさんじVOIZの炎上の経緯とは
- VOIZの炎上のきっかけと初期反応
- VOIZの引退理由に見る運営方針
- 炎上理由に含まれるリスナーとのズレ
- 不仲コンビ説の真相を検証
- 性格悪いランキングに登場した背景
VOIZの炎上のきっかけと初期反応
にじさんじの男性グループ「VOIZ」がデビューしたのは、バーチャルYouTuber文化が急速に広まり始めた2018年初頭。当時、VOIZには春崎エアルさん、成瀬鳴さん、そしてすでに引退した2名が在籍していた。しかしこのグループは、女性ライバー中心の人気が高かったにじさんじ内では珍しい“男性ライバーのみ”で構成されており、その立ち位置自体が注目されにくかった。炎上のきっかけとされているのは、グループの方向性と活動内容が視聴者の期待にそぐわなかった点にあった。
まず、「他のにじさんじメンバーとコラボができない」といった制限がVOIZに課されていたことが問題視された。これは運営の実験的な方針だったと見られており、他の女性ライバーとの距離感を保つことで炎上回避を狙った可能性もある。しかし、その結果としてVOIZの存在は箱全体のファンから隔絶され、話題に上がりにくい“孤立したユニット”となってしまった。
さらに、活動開始から間もなくしてメンバー2人が急遽脱退。その理由については公式から明言されることがなかったため、ネット上では様々な憶測が飛び交った。とくに「マネジメント上のトラブル」や「ライバー間の不和」、「プライベートな問題」が取り沙汰され、炎上の火種となった。
初期のファンの反応も複雑だった。一部にはVOIZを応援する動きもあったが、「にじさんじらしさがない」「他と絡めないなら見どころが少ない」といった声が多く、結果的にファンの期待と乖離したままグループとしての勢いは失速していった。SNSでは「何のために分けたのか」「この処遇は差別的ではないか」といった議論も巻き起こり、VOIZの存在そのものが運営の方針に対する批判対象となっていった。
VOIZの引退理由に見る運営方針
VOIZの解散およびメンバーの引退は、にじさんじ運営がどのようにライバーを「取捨選択」していたかを如実に物語っている。デビュー当初、VOIZはにじさんじの“男性ユニット”という実験的な立ち位置だった。だが、男性VTuberが一般的に伸びにくい傾向があった中、運営側は明確な戦略や露出機会を提供することなく、ライバー自身に成長の責任を負わせるスタイルだった。
特に当時のにじさんじでは、「自発的に配信内容を工夫し、自己プロデュースできるライバー」が優遇される傾向が強く、VOIZもその枠組みに放り込まれた形だった。にも関わらず、他の人気メンバーとのコラボやイベント参加の制限があったことで、ファンの増加や話題性を得るチャンスが少なかった。これは、実力や努力だけでは突破できない構造的な壁を意味していた。
運営側の動きも、VOIZに対しては消極的だった。グッズ販売やプロモーション展開が他ライバーと比べて明らかに少なく、まるで“見切り発車”したユニットの処遇として、徐々に放置していったような印象が残る。活動継続に必要なサポート体制が不十分で、やる気や才能の有無に関わらず“切り捨て”が発生した典型例とも言える。
メンバーの脱退についても、公式では多くを語られなかったため「辞めさせられたのでは」との声が上がった。また、残った春崎エアルさんと成瀬鳴さんはグループ解散後も個人として活動を続けたが、人気は爆発的には伸びず、グループ時代の影響が長く尾を引いたとも考えられている。
この一件は、運営が人気や実績のあるライバーを優先し、そうでない者には冷淡であるという“実力主義”の構図を象徴している。にじさんじ全体の成長の裏で、見えないところで切り捨てられた存在があったことを、多くのファンが後に知ることとなった。
炎上理由に含まれるリスナーとのズレ
VOIZや渋谷ハジメさんを取り巻く炎上の背景には、ライバー自身とリスナーとの間にあった“認識のズレ”が根深く存在していた。例えば、渋谷ハジメさんは自身の役割を「にじさんじの初期メンバー」「サポート役」などと捉え、穏やかなまったり配信スタイルを貫いた。一方で、リスナー側は、にじさんじという大手グループに所属する以上、トーク力・企画力・配信クオリティなどを一定の基準で期待していた。
そのギャップが顕著になったのが、人気ライバーとのコラボや公式イベント出演時だった。例えば、月ノ美兎さんとのモンスターハンター配信では、ハジメさんの準備不足や進行の拙さが批判され、「にじさんじの看板を背負っているのにレベルが低すぎる」と失望の声が多数寄せられた。このような反応は、リスナーが“個人配信者”ではなく“箱の一員”としての責任や期待を重視していたことを示している。
また、ARKなどの共有サーバーコンテンツでは、ハジメさんが先行して強い恐竜や装備を配り歩いた行動が、「他ライバーの見せ場を奪っている」と非難される要因にもなった。本人にとっては善意や貢献のつもりでも、リスナーからは“出しゃばり”と映り、コンテンツの面白さを損なう行為と受け取られた。
リスナーとのズレが明確だったもう一つのポイントは、“配役への依存”である。「壺の人」「四皇」といったネタ的な立場を自認し続けたものの、実際の配信内容や活動実績がそれに伴っていなかったことで、「中身が伴っていないのに目立ちたがり」との反発が生まれた。
このように、ライバーが自己認識する価値と、リスナーが求める水準に大きな差があったことが、たび重なる炎上の根底にあったと考えられる。単なる失言やトラブルではなく、活動スタンスそのものがリスナーの期待と食い違っていた点が深刻だった。
不仲コンビ説の真相を検証
春崎エアルさんと成瀬鳴さんの“コンビ不仲説”は、VOIZ解散後も断続的に語られてきた話題のひとつである。表面上は特段大きなトラブルが明らかになったわけではないが、視聴者やSNSの一部では「一緒に配信をしない」「絡みが極端に少ない」といった点を根拠に関係性に疑念を抱く声が出ていた。
まず、VOIZの解散直後から2人の共演が激減した。グループ活動がなくなったことで個々の活動にシフトしたのは自然な流れではあるが、他の元ユニットメンバーがコラボを行う例と比較すると、その距離感はやや異質だった。特にファンの間では「ビジネスコンビだったのでは」という声が強まり、距離感のある姿勢が“確執の証拠”として解釈されやすかった。
また、イベントや番組で顔を合わせた際も、互いに必要以上に接触を避けているように感じる瞬間が見受けられたとする声もある。これにより、一部ファンの中では「以前から不仲だったが、グループの体裁のために関係を装っていた」という見立ても流布されることとなった。
さらに、SNSのやり取りの少なさや、VOIZ時代の裏話を語る場面で互いの話題を避けているように感じる発言が、憶測を後押しした。配信業界では、仲の良いライバー同士がたびたびコラボや相互言及を行うことが多いため、それがない場合に“距離感”が強調されてしまう傾向がある。
一方で、ファンの中には「単に方向性が違うだけ」「スケジュールの問題では」といった擁護の声もあった。実際に、明確な対立を示す発言や行動は確認されておらず、“不仲”が断定できる要素はない。ただし、視聴者から見える関係性の冷たさが、不仲説を根強く支持させる要因となっていたのは確かである。
ライバー同士の関係性は、演出や活動の方針によって見え方が大きく変わる。ファンが望む理想的な“仲良しコンビ像”を投影する中で、そのイメージに沿わない姿が露呈したことが、こうした不仲説を長引かせている原因のひとつといえる。
性格悪いランキングに登場した背景
にじさんじの渋谷ハジメさんが“性格悪いライバーランキング”などと揶揄されるようになった背景には、長年にわたる言動や配信スタイルが複合的に影響している。とくに注目されたのは、他ライバーへの態度やファンとの関係において、時折見せる“棘のある発言”や不満の表明である。
具体的には、コラボ相手に対してゲーム内で主導権を握ろうとしたり、配信中に不機嫌な反応を見せる場面があった。ARK配信では、他ライバーとのトラブルも報じられ、「空気を読まずに自分のやりたいことを優先する」「求められていない介入をしてトラブルを招く」といった評価が広まり、視聴者の間で「自己中心的」とのイメージが定着した。
また、視聴者コメントへの過敏な反応も問題視された要素のひとつ。些細な批判に対しても配信中に反論したり、不快感をあらわにする態度が度々話題となり、「感情的」「大人げない」という印象を強めてしまった。リスナーとの距離感を掴みきれず、信頼関係を築くのが難しかったという指摘もある。
その一方で、グループ内での立場や人気の差が、こうした評価に拍車をかけた面もある。同じような行動を取っても人気ライバーであれば“個性”として受け入れられるが、渋谷ハジメさんのように数字面で劣る立場では、“粗”として強調されやすい。これが“性格が悪い”とされるレッテルの固定化につながった。
結果として、炎上系まとめや切り抜き動画の定番ネタとなり、ネット上ではネガティブな印象が先行する存在となった。渋谷ハジメさんがどれだけ努力をしても、その過去や印象がついて回るため、新規ファンを獲得しづらくなっている要因にもなっている。こうした状況がランキングなどで名前が挙がる土壌を生んでいる。
にじさんじVOIZの炎上とグループの課題
- 闇深いと言われる構造的な問題
- メンバー間の関係性が招いた影響
- 人気格差と所属継続の難しさ
- 活動スタイルが視聴者に与えた印象
- コラボ不足が及ぼしたイメージ低下
- VOIZ後の活動とファンの受け止め方
- 現在のにじさんじとの比較で見える違い
闇深いと言われる構造的な問題
にじさんじの運営体制において、とくに議論を呼んできたのが「すべてのライバーが同等の看板を背負っている」という点である。2018年以降、ライバー数が急増する中でも、表向きには区分けや序列がなく、すべてのライバーが同じように「にじさんじ」の名を冠して活動してきた。この一律構造こそが、グループ全体に「闇深い」と言われる要因をもたらしている。
誰がいつ、どこで、どう活躍しようと、にじさんじに所属しているというだけで、対外的には平等に見える。しかし内部では、登録者数・配信視聴数・ファンの熱量などに明確な格差があり、それが見えない形でライバー同士に圧力を与える構造となっている。特に、人気ライバーと不人気ライバーのファンが共有サーバーで対立する現象は頻繁に起き、コメント欄やSNSでの摩擦へと発展している。
さらに、新規ライバーが増えるごとに過去の炎上や失言が掘り返され、特定のライバーに対するネガティブなバイアスが強化されていく。渋谷ハジメさんの例では、グループ全体のイベントやコラボに参加するたび、過去の言動を蒸し返され「にじさんじ全体の品質を下げている」と指摘される事態になっていた。
本来であれば、適性や方向性に応じて所属グループや活動領域を細分化することで、それぞれの個性が伸びやすくなるはずだった。だが、にじさんじはそれをしない。全員が同じステージに立つ形式は、視聴者の比較対象を増やし、人気の偏りを助長してしまう。
結果的に、数字で測れない努力や関係性づくりが評価されにくくなり、「人気のある者が正義」「嫌われた者は全体の足を引っ張る」という二極化が進んだ。これがライバー本人の心理的負担や、ファン間の分断を招き、グループの統一感を崩す大きな要因となっている。
メンバー間の関係性が招いた影響
VOIZ時代やその後の個別活動において、春崎エアルさんと成瀬鳴さんの距離感は、ファンの間でたびたび注目された。表立ってトラブルが報じられたわけではないが、同じグループ出身でありながらコラボの回数が極端に少なく、お互いの話題にもあまり触れないことから、「関係が悪いのでは」という憶測が繰り返し浮上していた。
このようなライバー間の関係性が問題視されたのは、にじさんじという箱が「仲の良い関係性」を重要なコンテンツとして打ち出していたためだ。リスナーは、ライバー同士の関係性にドラマ性や安心感を求めており、それが配信の面白さや感情移入の材料となっていた。だからこそ、特定の組み合わせで交流が見られない場合、「不仲では」と疑う傾向が強くなる。
また、関係性が薄いことによってユニット出身という経歴が逆効果になる場面もある。「もともとグループだったのに、絡みがない」という事実は、他ライバーとの関係構築にも影響を与える。例えば、他メンバーがエアルさんと仲良くすることで成瀬さんの立場が悪くなるのでは、といった余計な憶測がSNS上で飛び交うようになり、無用なプレッシャーが当人たちにかかっていく。
加えて、コラボの少なさは「箱の一体感がない」との批判にもつながる。にじさんじ内では、コラボによって互いのファンを交流させ、新たな視聴者層を広げることが常套手段とされてきた。その点で、関係性が希薄なままのライバーは、他のメンバーと並んだ時に「馴染んでいない」「浮いている」と感じられてしまう。
このように、表に見える仲の良さや距離感が、ファンの認知と直結してしまうにじさんじという箱においては、メンバー間の関係性そのものがライバーの活動に大きく影響する構造となっている。
人気格差と所属継続の難しさ
にじさんじのように多数のライバーが所属するグループでは、自然と人気の格差が生まれる。だが、にじさんじの場合、その格差は所属の継続自体にまで影響を及ぼしている点が特徴的である。VOIZ出身の春崎エアルさんと成瀬鳴さんは、活動歴こそ長いものの、にじさんじ全体の人気ランキングにおいては決して上位ではない。
このようなライバーが置かれる立場は非常に複雑だ。まず、視聴者数が安定せず、グッズ売上やスパチャの額にも差が出ることで、運営側からのプッシュが後回しになりやすい。イベントやコラボ番組への起用も控えめになり、新規ファンの獲得チャンスが減る。すると、さらに露出が減るという悪循環に陥っていく。
また、同じグループ内にいることで、常に他の人気ライバーと比較される環境も精神的な重圧となる。「にじさんじ」という看板を背負っているからこそ、視聴者から求められるレベルも高く、「あの人は面白くない」「いつまでも伸びない」といった言葉が飛び交いやすい。特に、デビュー時から大きな話題性がなかったVOIZメンバーにとっては、自己プロデュース力と継続的な努力が不可欠だった。
ライバーの継続には、収入面だけでなくモチベーションの維持も必要となる。周囲がどんどん登録者数を伸ばし、グッズも売れ、トレンドに乗っていく中で、自分だけが取り残されていく感覚は想像以上に苦しい。過去には、こうした背景から配信頻度が落ちたり、活動休止に入るライバーも存在した。
長く所属しているだけでは安定が保証されないにじさんじの世界では、人気という目に見える成果がなければ、活動の継続そのものが難しくなる。これはライバー自身だけでなく、リスナーにとっても「推しても報われない」という不安を与える要素となっている。
活動スタイルが視聴者に与えた印象
VOIZ出身のライバーが個人として活動を続ける中で、しばしば話題となったのが、その「活動スタイル」が視聴者に与える印象だった。特に渋谷ハジメさんのように、まったり系やゲーマー型のスタンスを貫くライバーは、評価が二分される傾向にある。視聴者とのコミュニケーションを重視せず、無言の時間が多い、独自のテンポで配信を進めるスタイルは、ハマる人には心地よい一方で、退屈と感じる人も多かった。
また、ハジメさんが配信でプレイするゲームも、League of Legendsなどコアなゲームが中心で、視聴者層の拡大には結び付きにくい内容だった。エンタメ性よりも自身の趣味を重視した配信は、にじさんじに求められる「箱としての盛り上げ」には貢献しにくく、相対的に他ライバーとの人気格差が広がっていった。
さらに、配信中の態度や受け答えも評価の分かれるポイントだった。たとえば、批判コメントに過敏に反応したり、リスナーに対して突き放すような返しをすることで、「距離が近い」というより「感じが悪い」と受け取られることもあった。ファンとの間に信頼関係を築くには、それなりの配慮や工夫が必要だが、それがうまく噛み合わない場面がたびたびあった。
このような活動スタイルの蓄積により、視聴者の側では「見ない理由」が増えていった。「配信はあるけど面白くない」「他のライバーと絡まない」「空気が読めない」といった声が積み重なり、結果的に再評価やファンの拡大には繋がらなかった。活動の姿勢や内容がそのまま評価となって跳ね返ってくるのが、にじさんじという舞台の厳しさでもある。
コラボ不足が及ぼしたイメージ低下
にじさんじでは、ライバー同士のコラボが重要な成長戦略のひとつとされてきた。ファンの交流を促し、新規リスナーを獲得するために、人気ライバーとのコラボは特に効果的だ。だが、VOIZ出身のライバーの中には、デビュー直後から他メンバーとのコラボがほとんどなかった者もおり、それが長期的な人気獲得の機会を狭めてしまった。
たとえば、春崎エアルさんや成瀬鳴さんは、VOIZ時代には運営方針として他の女性ライバーとのコラボを制限されていたという話がある。これは当時の炎上対策だったと考えられているが、その分ファンの目に触れる機会が著しく少なかった。コラボが少ないことで、「誰とも仲が良くない」「絡んで面白い相手がいない」という印象が定着してしまった。
また、にじさんじという箱全体の視点で見れば、コラボを通じて“推し”が他のライバーとどう絡むかは重要なコンテンツである。そこに参加しない、あるいは参加できないライバーは自然と関心の対象外になりやすい。視聴者からの支持を得るには、他者との関係性や掛け合いを通じて「魅力」を見せる必要があるからだ。
その後、VOIZ解散を経て活動の自由度が上がったものの、最初に形成された「ぼっち感」や「浮いている印象」は拭いきれなかった。どれだけソロ配信を頑張っても、にじさんじの中で存在感を示すには「誰と仲が良いのか」「どんな絡みを見せるのか」が問われる。コラボがない=魅力が伝わりづらい、という評価の構図が続いた。
その結果、配信自体に問題がなくても、「あの人は絡みにくそう」「空気が違う」といったイメージが付き、継続的な注目を集めるのが難しくなった。コラボ不足は、一人ひとりの努力とは別の軸で、印象と評価を下げていく重大な要因となっていた。
VOIZ後の活動とファンの受け止め方
VOIZの解散後、残った春崎エアルさんと成瀬鳴さんは、それぞれソロライバーとしてにじさんじ内で活動を続けている。しかし、その歩みは決して平坦ではなかった。特にファンからの反応は、VOIZ時代の印象を引きずる形で賛否が分かれた。
一部の古参ファンは、「彼らが地道に活動を続けている姿に好感を持っている」とし、変わらず応援を続けている。しかしながら、新しくにじさんじを知った視聴者にとっては、VOIZという過去の存在は馴染みが薄く、結果的に現在の姿のみで評価されがちだった。そのため、活動歴の長さや苦労が正当に伝わりにくい傾向がある。
また、活動スタイルも評価を左右する要素だった。エアルさんは落ち着いたトークと知識系配信を軸に活動を続け、固定ファンは一定数いるものの、爆発的な伸びには至っていない。一方の成瀬さんは、柔らかい雰囲気と歌枠を中心にファンを獲得しているが、やはり注目度の面では他の人気ライバーと比べると劣ると見なされることが多い。
ファンの受け止め方にも温度差があり、「どうして彼らはもっと伸びないのか」と疑問を呈する声と、「過去の印象が強すぎるから仕方ない」という冷めた反応が混在している。実力不足というよりも、初期の印象操作や露出機会の少なさが長期的な評価に影響を与えてしまった。
最終的に、VOIZ出身という経歴は“にじさんじの実験的な黒歴史”の一部として扱われることが多く、それが当人たちにとって重荷になっているとも考えられる。現在の活動だけを見てほしいという想いとは裏腹に、過去のラベルがファンの受け止め方を大きく左右している状況が続いている。
現在のにじさんじとの比較で見える違い
にじさんじが初期と現在で大きく異なる点は、所属ライバー数の膨大さとそのマネジメント方針にある。初期はライバー全体が10名前後と少数精鋭で、「全員が個性的で目立てる環境」があった。だが、2020年以降、100人を超える規模にまで拡大し、すべてのライバーに均等なチャンスを与えるのが難しくなった。
その結果、運営側は数字や話題性に基づいて、企画やグッズ展開の優先度を調整するようになった。言い換えれば、人気がある者だけが「公式の顔」として露出の機会を得る体制に変化していった。これは、初期のように少人数で細やかなサポートが可能だった時代との大きな違いだ。
現在のにじさんじでは、ライバー同士のコラボもトレンドや企画性を重視する傾向が強まり、「仲が良いから一緒にやる」というシンプルな構造から、商業的な目的が見え隠れするようになった。こうした変化の中で、初期ライバーや中堅組が埋もれていくケースも多く、VOIZ出身のライバーたちもその一例と言える。
また、現在はYouTube以外にもX(旧Twitter)やTikTokなど、多様なプラットフォームでの発信が求められており、単に配信を頑張るだけではファン獲得に結び付きにくい。こうしたマルチ展開への適応が遅れたライバーは、どうしても目立ちにくくなってしまう。
こうした変化によって、初期のような「個性だけで勝負できる」環境は失われつつある。代わりに、ビジネス的な戦略と綿密な自己プロデュースが求められる世界となっており、その違いが、VOIZ出身者と現在の新規ライバーたちの活動成果に如実に表れている。
総括:にじさんじVOIZの炎上に関する全体像のまとめ
- VOIZは2018年ににじさんじ初の男性ユニットとしてデビュー
- 他ライバーとのコラボ制限によりファンとの接点が少なかった
- グループ初期に2名が脱退し、その経緯に不透明さがあった
- 視聴者の期待と活動内容に乖離があり批判が集まった
- 渋谷ハジメさんの配信スタイルが炎上の火種となった
- 配信中の発言や態度が「性格悪い」と評価される要因になった
- VOIZは“実験的ユニット”とされ運営の対応が消極的だった
- 人気や数字が運営方針に強く影響する実力主義の構図が見えた
- ライバー間の関係性の希薄さがファンに不仲と捉えられた
- 初期印象が強すぎて個人活動にマイナスの影響を及ぼした
- グループ内での人気格差が活動継続の難しさにつながった
- VOIZ時代のラベルがファンの受け止めに長く影響を与えた
- コラボ不足が「浮いている」「絡みにくい」という印象を強化した
- 現在のにじさんじはより商業的で戦略的なマネジメントに変化している
- 初期の自由度の高さが逆に孤立と炎上を招いた面がある